核軍縮・不拡散

令和4年6月24日

 5月30日及び31日、ウィーンにおいて、弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範(HCOC)の第21回総会が開催された。なお、成果文書であるプレスリリースは発出されなかった。我が国のステートメント(英語)(PDF)別ウィンドウで開くのポイントは以下のとおり。

  1. HCOCは弾道ミサイルの拡散に対する透明性と信頼醸成措置を促進する唯一の国際的な枠組みであり、HCOC参加国はその設立目的のための努力を20年間続けてきたが、我々は現在、北朝鮮による弾道ミサイル発射とロシアによるウクライナへの不当な軍事侵攻という2つの大きな問題に直面している。
  2. 我が国は、北朝鮮が核・弾道ミサイル能力を開発し続けていることを深く憂慮している。我が国は北朝鮮に対し、全ての関連する国連安保理決議を完全に遵守し、核兵器、あらゆる射程の弾道ミサイル及びその他の大量破壊兵器並びに関連する計画の完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄を強く求める。また、我が国は、全ての国が全ての関連する国連安保理決議を完全に実施することが最も重要であることも強調する。
  3. ロシアによるウクライナ侵略は、ウクライナの主権と領土一体性を侵害し、武力の行使を禁止する国際法に深刻に違反するとともに、力による一方的な現状変更を認めないとの国際秩序の根幹を揺るがすものであり、断じて容認できない。我が国は最も強い言葉でこれを非難する。日本は、同志国と協働して、前例のない強い制裁を実施してきている。
  4. 我が国は、アジア諸国・地域を中心としたアウトリーチ活動を通じてHCOCを積極的に支援してきた。本年度では、アジア輸出管理セミナーやアジア不拡散協議(ASTOP)を実施した。我が国はHCOCの普遍化の重要性を確信しており、今後、特にインド太平洋地域におけるアウトリーチ活動を強化していきたい。
  5. 弾道ミサイルの拡散は、国際の平和と安全に深刻な脅威を与え続けている。HCOC総会において、全ての参加国がHCOCの重要性を再認識し、弾道ミサイルの不拡散に向けた協調をさらに促進していくことが非常に重要である。

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