核軍縮・不拡散

国際原子力機関(IAEA)原子力科学技術閣僚会議(結果)

平成30年12月4日

 11月28日~30日,オーストリア・ウィーンにおいて,国際原子力機関(IAEA)原子力科学技術閣僚会議が開催されたところ,概要と評価は以下のとおり。

1 概要

  • (1)本会議は,原子力の平和的利用,特に保健・医療,農業・食料,環境,水資源等の分野における原子力科学技術の応用と,SDGs達成に向けた取組促進を目的とした,この分野で初めての閣僚会議で,137か国から約1,100名の代表団が参加し,54か国から閣僚・政務レベルが参加した。
  • (2)我が国からは,辻清人外務大臣政務官が出席し,コスタリカとともに共同議長を務め,会議初日の議事を取り仕切った。また,辻政務官は,日本政府代表として演説を行い別ウィンドウで開く,原子力科学技術が医療などの様々な分野で活用されていることに触れつつ,SDGsの取組促進に向けて,今後一層活用されることを期待する旨述べた。会議初日の最後には,閣僚宣言(英文(PDF)別ウィンドウで開く概要(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く)が採択された。
  • (3)辻政務官は,会議の直前に,共同議長であるエプシー・キャンベル・バール・コスタリカ第一副大統領兼外務大臣とともに,天野之弥IAEA事務局長を表敬し,原子力科学技術の活用促進の重要性を確認した。
  • (4)また,今次会議では,日本はコスタリカ及び天野事務局長とレセプションを共催した他,量子科学技術研究開発機構(QST),日本核医学会等が展示ブースを出展し,また,日本国内の大学・医療機関(合計11機関)によるコンソーシアムとIAEAとの間で,途上国の核医学診療分野における人材育成に関する協定が署名された。

2 評価

  • (1)本会議は,保健・医療,農業・食料,環境,水資源等における原子力の平和的利用に焦点をあてたIAEA初の閣僚会議であり,国連開発目標(SDGs)達成にも貢献し,天野事務局長のスローガンである「平和と開発のための原子力」を具現化するものであった。多くの閣僚・政務が参加したことからも明らかなように,本会議に対する各国の関心は高く,本件会議開催に向けた天野事務局長の強いリーダーシップは高く評価された。
  • (2)日本は本会議の共同議長国として,会議初日に辻政務官が共同議長として議事を取り仕切り,各国に日本のプレゼンスを強く印象付けた。また,本会議の準備プロセスにおいては,北野在ウィーン国際機関日本政府代表部大使がコスタリカと共に共同議長を務め,各国のコンセンサスを得て閣僚宣言をまとめた。閣僚宣言を採択できたことは本会議の成功を示すものとして各国から高く評価されたが,日本は原子力科学技術の分野において,またIAEAにおいて,貢献するとともに存在感を一層増すことができた。
  • (3)本会議期間中には,QST,日本核医学会等が展示ブースを出展し,辻政務官によるオープニングを経て,日本の先端の原子力科学技術を幅広く紹介し,多くの参加者の関心を引きつけた。これは,原子力応用分野における我が国の高い技術に対する各国の高い関心を示すものであり,ブース展示によりこのような各国の関心に応えることができたことは評価される。
     また,29日には,畑澤大阪大学教授が専門家セッションにパネリストとして参加しプレゼンテーションを行ったほか,国内の大学・医療機関(11機関)によるコンソーシアムとIAEAとの間で,途上国の核医学診療分野における人材育成に関する協定が署名された。この規模での複数の機関が参加するコンソーシアムとの協定は,IAEAにおいても例がなく,IAEAからは同分野における人材育成に貢献するものとして高い評価と期待が示された。
     このように日本として,政府,研究開発機関,学界及び産業界という様々なレベルで会議に貢献したことは,日本の本件分野に対する幅広い支持を示すものであるとともに,IAEAのパートナーシップ拡大の具体化に資するものとして評価できる。


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