インターンが見た外務省

インターン実習レポート2006

平成18年10月

 7月末から9月末までの間(2~6週間)外務省インターンシップに参加した実習生数名に、それぞれの課や室での実習内容や実習をしてみての感想などを報告してもらいました。

  1. 実習内容
  2. 実習生の感想等

実習内容

総合外交政策局 人権人道課(実習生:津田塾大学国際関係学専攻学部2年、女性)

 人権人道課では主に、国際社会における人権の保護・促進のため、主要な人権条約や国際人道法に関する業務を行っています。国連総会は人権理事会などの国際会議への参加のほか、国内に置いても人権条約等の普及・実施のための講演等を実施しています。
 実習内容な、8月21日、22日に行われた学生の模擬裁判「2006年アジア・カップ」という招へい事業の補助、広報、招へいに関する必要書類な用品の作成・手配及び連絡、大会運営などを行いました。

中東アフリカ局 アフリカ第一課(実習生:東京大学公共政策大学院1年、女性)

 私の受け入れ課室では、主に西・中部アフリカを中心としたフランス語圏アフリカを担当し、担当国との外交政策を企画・立案・実施しています。私のインターン期間には、ナイジェリア大統領の訪日受け入れもしていました。また、日本におけるアフリカへの理解を推進すべく、アンケートで世論調査を行ったりアフリカ政策に関するパンフレットを作ったりと広報活動にも取り組んでいました。
 私はアフリカに関するニュースの収集などの日常業務に参加させていただくと同時に、持続可能な開発の観点から、アフリカにおける最も深刻な環境問題は何かを調査し、それにいかに対応すべきかを考察、報告書にまとめました。膨大なペーパーワークに基づいてダイナミックな外交政策が次々と立案される様子を実際に体験することができ、非常に刺激的な1ヶ月間でした。

外務報道官組織 国内広報課(実習生:津田塾大学学芸学部3年、女性)

 国内広報課では、国民に対していかに「外務省」を分かりやすく伝えるかをモットーにさまざまな活動をしています。ホームページや手紙で寄せられた質問に丁寧に答えたり、「外務省見学デー」を行ったり、また「キッズ外務省」というページの作成も行っています。そのほかにも、大学生向けの討論会のイベントなどを通して、一般国民との交流を図っています。
 私の主な実習内容は、1)外務省ホームページ内「キッズ外務省」のコンテンツ改定と2)大学生ネットワーク構築でした。「キッズ外務省」のコンテンツ改訂については、子供用のよくある質問を作成し、その回答を作成する作業の補助をしました。各課との調整をしながら、言葉を扱うというのはとても難しいことだと分かりました。大学生のネットワーク作りについては、大学生向けの討論会やイベントが開催される際、大学生と相互に連絡をとりあえる関係を築くための作業をしました。
 そのほかに、8月23、24日に行われた外務省子供見学デーの手伝いをしました。子供たちは積極的に質問したり、大使館の人の話に耳を傾けていました。閉鎖的と思われがちな外務省ですが、こうした機会を積極的に利用して、国民にアピールしていくことは大事だと思いました。実習中は、麻生外務大臣の記者会見を見学したり、外務報道官の交替式を見せていただいたりと、貴重な体験もさせていただきました。

アジア大洋州局 中国課(実習生:東京外国語大学中国語学科4年、女性)

 中国課政務班にインターン実習生として配属されました。政務班では、中国に派遣する日本代表団の日程、名簿作りなどのロジ(ロジスティックス=支援業務)作業、配属直前に中国にて出版された江沢民前国家主席の著書の翻訳作業などを任されました。
 また実際に私の席があったのは、「日中交流年室」という2007年に日中国交正常化35周年を記念して予定されている「日中文化・スポーツ交流年」を推進するために設けられた部屋で、文化関係の仕事として、日中高校生の交流事業のホームページ用のレポートを作成したり、準備のお手伝いをしました。

南部アジア部 南東アジア第一課(実習生:早稲田大学法学部3年、女性)

 私の受け入れ課では、経済、文化、社会情勢、防衛など、担当国に関する様々な事項を扱っていました。担当国の政府関係者等が来日する際にはスケジュール調整等の準備をし、日本の政府関係者が当該国を訪問する際には同行することもあるようでした。
 周年事業についても扱っており、2007年は「日タイ修好120周年」ということで私はその記念事業関連の補助業務をさせて頂きました。具体的には日タイ修好120周年のホームページコンテンツの拡充やタスクフォースの資料作成、他団体との打ち合わせ記録等をさせて頂きました。

国際協力局 民間援助連携室(実習生:東京大学公共政策大学院1年、女性)

 受入室である民間援助連携室は、海外を活動対象とする日本のNGOと外務省との連携窓口的な役割を担っている所です。NGOからの活動案件の申請に応じて資金的支援をしたり、政策協議の場を設けたり、NGOとの連携を推進する様々なイベントを開催したりしています。
 私はその中で、主に政府とNGOとの関係構築に関するレポートを作成しました。諸外国における政府/NGO関係の制度比較をしながら、日本における議論や取組みへ示唆するものを考察し、最後には室内で発表してコメントを頂く機会を得ました。また、毎週室内で行われるNGO案件の選定会議への出席や、時々の資料作成補助によって、当該分野において現在行われている議論を垣間見る機会も頂きました。特に会議では、NGOからの申請を受けた案件がどのようなプロセスを経て審査され、またその過程で具体的にどのようなことが問題となるのかを学ぶことが出来、興味深いものでした。加えて、一日のみですが、NGO主催の国際協力ワークショップでレクチャーをする室長に同行させて頂き、ODAや政府/NGOの連携について参加者と一緒に勉強する機会も得ました。

北米局 北米第二課(実習生:東京大学経済学部3年、男性)

 受け入れ課の北米第二課では、北米(アメリカ、カナダ)との経済外交を扱っています。現在「成長のための日米経済パートナーシップ(PDF)PDF」の枠組みに基づき、日米間で包括的かつ建設的な対話がなされています。さまざまな分野をバックグラウンドにもつ方々に囲まれ刺激的な日々です。私は、米国の民間部門の動向に関する調書を作成したり、定量データの収集等を行っています。

軍縮不拡散・科学部 通常兵器室(実習生:東京大学公共政策大学院修士1年、男性)

 「通常兵器」には、核・生物・化学兵器以外の特定通常兵器、対人地雷、小型兵器等が含まれます。受け入れて頂いた通常兵器室は、これらの兵器に関する国際交渉の調整や国内業務を一手に扱う部署でした。私は、今年秋に開催が予定されている小型武器ブローカリング政府専門家会合のための資料作り業務を担当致しました。この会合は、世界各地で起こる紛争で実際に使われ、その長期化の原因の一つとなっている小型武器の違法な国際取引を規制するためのものです。この調査業務を通して、小型武器に対する国際社会の取り組みの過程や、各地域のブローカリング規制方法の違いなどを、臨場感を感じながら学ぶことができました。また、実際に業務をこなされる外務省員の皆様のチームプレイを実感でき、とても有意義なインターンシップでした。

実習の感想等

インターンに応募した動機

外務省の第一印象

実習終了後の感想

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