セネガル共和国
日・セネガル首脳会談



なお,首脳会談後,両首脳の立ち会いの下,電力の安定供給,食料安全保障及び保健人材育成のための総額約3,200万ドルの無償資金協力3件の交換公文の署名が行われました。次いで両首脳による共同記者発表が実施され,日・セネガル共同声明(骨子(PDF)



また,共同記者発表の機会に,2018年のサッカー・ワールドカップで同じグループに入っている両国チームの健闘を祈りつつ,サッカー・ユニフォームの交換が行われました。 その後,行われた安倍総理大臣主催の夕食会では,両国関係の幅広い話題に会話が及びました。また,サル大統領の誕生日(12月11日,56歳)のお祝いがなされました
1 冒頭発言
(1)安倍総理大臣から,国際会議の場を含め頻繁にお会いしているサル大統領の訪日を歓迎するとともに,今回の「UHCフォーラム2017」への出席に感謝する旨述べ,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成に向け,アフリカにおけるモデル国となるセネガルの知見・経験を共有いただきたい旨述べました。
(2)これに対し,サル大統領から,日本の招待への謝意を述べた上で,安倍総理大臣との9月の国連総会以来の再会を喜ぶとともに,既に良好な二国間関係を更に発展させていきたい旨述べました。また,UHCのセネガルにとっての重要性と同国の取組を説明した上で,この分野に関する日本のこれまでの支援を感謝する旨述べました。
2 二国間関係
(1)安倍総理大臣から,概要以下のとおり述べました。
ア アフリカの平和と安定に向けたセネガルの貢献を高く評価し,日本は西アフリカの安定勢力であるセネガルとの関係を重視している。
イ セネガルは経済的なポテンシャルも高く日本企業の関心も高まっており,投資協定交渉の早期妥結を目指していく。
ウ 円借款「マメル海水淡水化計画」の着実な実施に向けて協力し,また来年1月にダカールで開催予定の官民インフラ会議等を通じ,質の高いインフラ整備に貢献していく。
エ 農業分野での協力強化のため,我が国の経験豊富な農業政策シニア・アドバイザーの派遣を決定した。更に,職業訓練センターやABEイニシアティブを通じ,人材育成にも協力していく。
オ 2025年国際博覧会に関し,サル大統領による大阪への支持表明に感謝する。
(2)これに対し,サル大統領から,日本のダカール国際フォーラムへの貢献を含むアフリカの平和と安定及び開発に対する支援のほか,同国の保健,農業,教育,水等,多くの分野に対する謝意を表した上で,日・セネガル二国間関係は模範的な二国間関係であり,今後は日本企業の投資に期待したい旨述べました。また,2025年国際博覧会への大阪市の立候補を支持する旨述べました。
3 地域情勢・国際場裡での協力
両首脳は北朝鮮に関し,国連安保理決議の完全な履行を通じて北朝鮮への圧力を最大にするとの考えを確認するとともに,拉致問題の即時解決が必要との点で一致しました。
またサル大統領は,セネガルは核実験及びいかなる挑発行動にも反対であり,過去二年,国連安保理理事国として両国はこの懸案について協力してきており,これからも協力する旨述べました。
また,両首脳は,国連安保理改革を更に前進させる重要性を再確認しました。