報道発表
セネガルに対する無償資金協力に関する書簡の交換
平成29年12月13日
- 本13日,東京において開催された日・セネガル首脳会談の後に,安倍晋三内閣総理大臣及びマッキー・サル・セネガル共和国大統領(H.E.Mr. Macky Sall, President of the Republic of Senegal)の立ち会いの下,大森茂駐セネガル大使とシェール・ニャング駐日セネガル大使(H.E.Mr. Cheikh NIANG, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the Republic of Senegal to Japan)との間で,総額41億7,000万円となる3件の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
- 各案件の概要は以下のとおりです。
- (1)セネガルにおける電力の安定供給支援
- この協力は,ダカール州東部に位置する老朽化した電力供給施設を改修・強化し,また周辺地域の配電網を整備することにより,ダカール州東部における電力の安定供給を図るものです。この協力の実施により,当該施設は新たに約11万世帯分に相当する電力を配電することとなり,ダカール州東部の地域住民の生活向上や経済活動の促進に貢献します。
我が国は,2016年8月に開催された第6回アフリカ開発会議(TICADVI)において,「質の高いインフラ整備」を表明しており,この協力は同表明を具体化するものです。
(無償資金協力「ダカール州配電網緊急改修・強化計画」,供与額:29億3,400万円) - (2)セネガルにおける食料安全保障支援
- セネガルの穀物生産は降雨量の変動等により慢性的な生産不足に陥っています。この協力は,食料不足に直面している同国に対し,食料安全保障の改善,栄養状態の改善等を目的として,我が国政府米(約6,000トン)による食糧援助を実施するものです。
我が国は,2016年8月に開催された第6回アフリカ開発会議(TICADVI)において,「アフリカにおける食料安全保障の促進」を表明しており,この協力は同表明を具体化するものです。
(無償資金協力「食糧援助」,供与額:3億5,000万円) - (3)セネガルにおける保健人材の育成支援
- セネガルの妊産婦死亡率(妊産婦10万人あたりの年間死亡数)は,我が国の約60倍にあたる315人(2016年,UNICEF)と非常に高く,看護師・助産師の能力強化が喫緊の課題となっています。この協力は,セネガル唯一の保健人材育成校である国立保健医療・社会開発学校において,臨床実習棟の建設及び実習機材の整備により,これまで不足していた実習の質及び量の向上を通じ,看護師・助産師の能力強化を図るものです。これにより,セネガルにおける妊産婦死亡率の改善に貢献します。
我が国は,2013年6月に開催された第5回アフリカ開発会議(TICADV)において,「5年間で5億ドルの保健分野への支援及び12万人の保健人材育成の貢献」を表明しており,この協力は同表明を具体化するものです。
(無償資金協力「国立保健医療・社会開発学校母子保健実習センター建設計画」,供与限度額:8億8,600万円(2014年8月19日に署名・交換した際の供与限度額(6億4,400万円)を8億8,600万円に変更するもの。))
[参考]
セネガル共和国は,国土面積約19.7万平方キロメートル(日本の約半分),人口1,541万人(2016年,世界銀行),人口1人当たりの国民総所得(GNI)は950米ドル(2016年,世界銀行)。