中華人民共和国

平成29年8月7日
日中外相会談1
日中外相会談2
日中外相会談3

 8月7日午後5時頃(日本時間同日午後6時頃)から約50分間(同時通訳),ASEAN関連外相会議に出席するためマニラ出張中の河野太郎外務大臣は,王毅中国外交部長との間で,日中外相会談を行ったところ,概要以下のとおり。

1 日中関係全般

(1)双方は,今後の日中関係の取り進め方について,率直かつ忌憚ない意見交換を行った。その中で,日中間には懸案も多くあるが,同時に,世界やアジアの平和,安定,繁栄のために,肩を並べて何ができるか共に取り組む日中関係を構築していくことも重要であることを確認した。

(2)双方は,外相の相互往来を含め,外相間での対話を強化し,相互信頼関係を深めていくこと,外交当局間の幅広い対話を進めていくことで一致した。

(3)双方は,日中国交正常化45周年及び日中平和友好条約締結40周年の節目を捉え,国民交流を更に促進していくことが重要であり,共に関連の取組を後押ししていくことが重要であるとの点で一致した。

2 懸案の適切な処理

(1)南シナ海について,王部長から,南シナ海情勢は安定的かつ良好な方向に向かっている,日本には建設的な役割を発揮してほしい等,中国側の考えを述べた。これに対し,河野大臣から,日本は戦後一貫して平和国家として歩んできた,中国が発展する中で,大国としての振る舞い方を身につけてほしい,全ての国の航行の自由,上空飛行の自由が守られることが重要である,実効的な南シナ海行動規範(COC)が透明性ある形で策定されることを期待する等,日本側の考えを述べた。

(2)河野大臣から,東シナ海の状況について提起し,双方は,日中防衛当局間の海空連絡メカニズムの早期運用開始について改めて一致した。

(3)河野大臣から,邦人拘束事案について提起し,中国側の前向きな対応を求めた。

3 北朝鮮

(1)双方は,北朝鮮問題に関して,率直な意見交換を行い,引き続き,外相間でも緊密に連携していくことで一致した。

(2)河野大臣から,今般採択された国連安保理決議を,全ての加盟国が厳格に履行していくことが重要である旨強く働きかけ,中国とも連携していきたい旨述べた。

(3)拉致問題について,河野大臣から,中国側の理解と支持を期待する旨述べた。


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