中華人民共和国

平成28年8月24日
日中外相会談1
日中外相会談2

 岸田文雄外務大臣は,8月24日15時35分から約1時間にわたり,日中韓外相会議出席のため訪日中の王毅(おう・き)中国外交部長との間で日中外相会談を行ったところ,概要は以下のとおり(日本側:横井駐中国大使,金杉アジア大洋州局長ほか,中国側:程永華駐日大使,肖千外交部アジア司長ほか同席。)。

1 日中韓外相会議

 双方から,同日午前に行われた日中韓外相会議では有意義な議論ができた旨を発言した。

2 日中関係

(1)岸田大臣から,最近の尖閣諸島をめぐる事態(PDF)別ウィンドウで開くを始めとする東シナ海情勢について,日本側の考えを改めて明確かつ直接伝え,日本側は何ら対応を変えていないにもかかわらず中国側が一方的な行動を続けていることは認められないとした上で,(ア)事態の完全なる沈静化,(イ)再発防止,(ウ)東シナ海全体の状況の改善等を強く求めた。また,中国側による一方的な資源開発に極めて強い懸念も示した上で,「2008年合意」に基づく協議の再開を求めた。さらに,防衛当局間の海空連絡メカニズムの早期運用を働きかけた。

(2)これに対し,王毅部長からは,尖閣諸島をめぐる情勢についての中国側の見解を説明した上で,東シナ海の情勢の悪化を防ぎ,不測の事態を回避することが重要であり,日中高級事務レベル海洋協議を開催する等,日中間で意思疎通を積み重ね,日中関係を改善していきたいといった趣旨の発言があった。

(3)これに対し,岸田大臣から,東シナ海の状況が改善すれば,大局的な観点から,G20サミットの際の安倍総理と習近平主席との会談を含め,対話を通じて日中関係の改善を進めていきたい旨発言した。

3 地域情勢

(1)北朝鮮情勢に関し,会談当日朝の北朝鮮による弾道ミサイル発射も踏まえた意見交換が行われ,岸田大臣から,北朝鮮の度重なる挑発行動に対し,安保理による明確なメッセージを発することが大切であり,中国側に対し,責任ある常任理事国として責任ある対応を求めたい旨発言した。また,国連安保理においてを含めて,引き続き緊密な連絡を保っていくことで一致した。

(2)南シナ海をめぐる問題に関し,双方の立場に基づく発言があった。


中華人民共和国へ戻る