ODA(政府開発援助)

OECD開発援助委員会

(DAC:Development Assistance Committee)

平成29年1月20日

1 設立の経緯

 1960年1月,米国の提唱により開発援助グループ(DAG)の設立が決定され,第1回会合が3月ワシントンにおいて開催された。DAGの原加盟国は,米,英,仏,西独,伊,白,ポルトガル,加,及びEC委員会で,我が国も直ちに招待され,我が国はOECDに先立ちDAGに加盟。

 DAGは,1961年9月のOECD発足に伴い,開発援助委員会(Development Assistance Committee)に改組。

2 マンデート(2011年~2017年末)

 DACの目的は、貧困層重視の経済成長、貧困削減及び開発途上国の生活水準向上を含む持続可能な開発、並びにどの国も援助に頼らない未来に貢献するため、開発協力と他の政策を促進すること。このために、DACは以下を行う(2011年~2017年末マンデート)。

  • (1)資金モニタリング、分析、報告、及び促進
  • (2)開発協力の政策と実施のレビュー
  • (3)開発援助の質と効果向上のための分析、ガイダンス、及び事例の提供
  • (4)グローバル開発構造の分析
  • (5)グローバル公共財と開発のための政策一貫性の視点の促進
  • (6)非メンバー国、国際機関、民間団体、市民組織への関与と招待

3 構成

 OECD加盟国(35か国)中の29か国に欧州連合(EU)を加えた30メンバー。従来,アジアからのメンバーは我が国のみであったが,2010年1月に韓国が加盟。

メンバー

 豪,墺,ベルギー,加,チェコ,デンマーク,フィンランド,仏,独,ギリシャ,ハンガリー,アイスランド,アイルランド,伊,日本,韓国,ルクセンブルク,蘭,NZ,ノルウェー,ポーランド,ポルトガル,スロバキア,スロベニア,スペイン,スウェーデン,スイス,英,米,EU
 (正式メンバーの他,「Associate」「Participant」「Invitee」というステータスがある)

議長

 シャルロッテ・ゴルニツカ(Charlotte Petri Gornitzka,前スウェーデン国際開発協力庁長官)(2016年7月就任)

4 主な活動

(1)各国援助実績の公表

 各国のODA実績を取りまとめ,例年4月に前年の各国実績を公表。そのほか,開発協力の国際的動向,ODA以外の資金の流れなどについても公表。

(2)政策提言

 効果的な開発協力に係る政策につき議論し,提言等を行う。

(3)開発協力相互レビュー(Peer Review

 DACメンバー国の開発協力体制,政策,予算等につきDACメンバー間で相互にレビュー。

5 会合組織等

ハイレベル会合(閣僚級)

 閣僚を含むハイレベルの援助関係者出席の下,重要な開発問題を政策的に討議,コミュニケの採択を行う。1~2年に1回開催。

シニアレベル会合(局長・次長級)

 ハイレベル会合の準備を含め,開発問題を実務的に討議。1年に1回開催。

DAC会合

 定例会合。年間活動計画の策定・実施状況の確認,開発協力相互レビュー,テーマ別討議を行う。

下部機構

 特定のテーマに関し専門的に議論。

  • 統計作業部会(WP-STAT):途上国及び多国間機関への資金の流れの統計報告・集計・ODA定義に係わる問題を扱う。現在ODAの適格性に関する議論及び統計指示書の改定等を行っている。
  • 開発評価ネットワーク(EVALNET):加盟国,多国間援助機関の評価部門間の情報交換・協力(合同評価を含む)を行う。また,評価手法の改善等の検討を行っている。
  • ジェンダー平等ネットワーク(GENDERNET):開発と援助政策全般への女性の参加を支援する措置を含め,開発における性差別の解消の方策を検討。
  • 環境と開発協力ネットワーク(ENVIRONET):持続可能な開発のための一貫したアプローチの促進。環境と開発のリンケージに注目した議論を行っている。
  • ガバナンスネットワーク(GOVNET):開発協力の重要な視点の一つである良い統治と,それを実現するために必要な汚職防止や人権保護に関する協力のあり方を検討。
  • 紛争と脆弱に関する国際ネットワーク(INCAF):開発の阻害要因でもある紛争の予防,紛争後の復興及び脆弱国の開発において開発協力が果たす役割を検討。
  • 投資と開発に関する諮問委員会(AGID):投資委員会と開発援助委員会の合同グループで,途上国における投資環境整備や,開発援助と民間投資との相乗効果等を議論。