ODA(政府開発援助)

ジェンダー

分野をめぐる国際潮流

平成28年12月19日

概況

 過去数十年で,女性を取りまく環境は大幅に改善し,世界全体で見ると教育や保健の分野でジェンダー格差は縮小しました。しかし,これらの進展には国や地域で差があり,未だ数多くの女性が社会参画の面で不利な状況に直面しています。また,政治的,経済的地位の向上といった,途上国と先進国に共有した課題も残されています。
 ミレニアム開発目標(MDGs)の目標3「ジェンダー平等の推進と女性の地位向上」の進展を見ると,1995-2015年で,世界の女性議員比率は倍増しました。ただし,総数は未だ男性議員の1/5にすぎません。
 2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では,前文に「すべての人の人権を実現し,ジェンダー平等とすべての女性と女児の能力強化を達成することを目指す」と明記され,ジェンダー平等と女性及び女児のエンパワーメント(ゴール5)が17ゴールの一つとして掲げられました。ジェンダー平等と女性のエンパワーメントは,開発目標を達成するために不可欠な課題かつ手段であり,今後更なる国際的取組が求められています。
(参考:国際連合「The Millennium Development Goals Report 2015(英語)(PDF)別ウィンドウで開く」,「Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development(英語)別ウィンドウで開く」)

関連国際会議等

第59回女性の地位委員会(2015年3月)

 3月10日(火曜日)からニューヨーク国連本部で開催されました。日本からは宇都外務大臣政務官が出席し,2014年の安倍総理の国連総会の一般討論演説及び女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム(WAW!)でのスピーチを踏まえ,日本政府はジェンダー平等及び女性のエンパワーメントを重視し,国内外で「女性が輝く社会」づくりに取り組んでいることを紹介しました。また,第3回国連防災世界会議で防災における女性の参画とリーダ-シップが議論されること,昨年に引き続き本年も8月28日及び29日に東京でWAW!を開催することなどをCSWの場で発表しました。その上で,日本が今後,UN Womenとの連携を更に強化し,また,武力紛争下における女性に対する暴力に対し取り組んでいくことを強調しました。

第58回国連婦人の地位委員会(2014年3月)

 3月10日(月曜日)からニューヨーク国連本部で開催されました。日本からは石原宏高外務大臣政務官が出席し,安倍総理が昨年9月の国連総会での一般討論演説で表明したとおり,日本政府はジェンダー平等及び女性のエンパワーメントを重視し,国内外で「女性が輝く社会」づくりに取り組んでいることを紹介しました。また,ポスト2015年開発アジェンダにおけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)推進の重要性を指摘しました。さらに,ステートメントに当日に東日本大震災からちょうど3年を迎えたことに言及しつつ,同震災からの教訓として,防災,災害救援,復旧・復興の全ての段階での意思決定に女性が参画することの重要性を強調しました。そして,2015年3月に仙台にて第3回国連防災世界会議を開催することを紹介するとともに,今回の第58回CSWに「自然災害とジェンダー」決議を一昨年に続いて再度提出する旨述べ,各国の支持を訴えました。

第56回国連婦人の地位委員会(2012年3月)

 2月27日(月曜日)からニューヨーク国連本部で開催されました。最終日の3月9日(金曜日)(現地時間)我が国の提出により,防災,災害救援,復旧復興の全ての段階における女性の参画や,女性のニーズへの配慮を求めること等を内容とする「自然災害とジェンダー」決議案が,コンセンサスで採択されました。

第54回国連婦人の地位委員会(北京+15)(2010年3月)

 2010年3月,ニューヨーク国連本部において開催されました。本会議では,1995年の第4回世界女性会議での採択から15周年を迎える北京宣言及び北京行動綱領及び女性2000年会議成果文書を再確認し,2015年に迫ったミレニアム開発目標達成に向けた一層の取組を国際社会に求める合意文言が採択されました。
 日本からは,西村智奈美外務大臣政務官(当時)が出席し,男女共同参画社会の実現における国際機関やNGOを含む多様な主体の連携・協働の重要性を示した上で,第3次基本計画の策定やワークライフバランス憲章,暴力根絶に対する取組等の国内での取組や,GADイニシアティブの下ODAのすべての分野及び段階にジェンダーの視点を適切に反映することやジェンダー新機関に関する議論への貢献等の国際社会における取組を紹介しました。

第49回国連婦人の地位委員会(2005年3月)(概要と評価

 2005年3月,ニューヨーク国連本部において開催されました。本会議は,1995年の第4回世界女性会議より10年目,国連特別総会「女性2000年会議」より5年目にあたることを記念し,「北京宣言及び行動綱領」及び「女性2000年会議成果文書」の実施状況の評価・見直しを行うとともに,更なる実施に向けた戦略や今後の課題について協議することを目的にハイレベル会合として開催され,「宣言」及び10本の決議が採択されました。
 日本が主催したサイドイベントにおいて,開発途上国におけるジェンダー平等と女性の地位向上を目的とした「GADイニシアティブ」を発表しました。

国連特別総会「女性2000年会議」(2000年6月)(概要と評価

 2000年6月,ニューヨーク国連本部において開催されました。本会議は,1995年の第4回世界女性会議において採択された「北京行動綱領」採択5年後の実施状況を検討・評価すると共に,同行動綱領の完全実施に向けた戦略について協議する目的で開催され,北京行動綱領の実施促進のため「更なる行動とイニシアティブに関する文書」が採択されました。

第4回世界女性会議(1995年9月)

 1995年9月,中国の北京において開催されました。本会では,実質的な男女平等の推進とあらゆる分野への女性の全面的参加など38項目から成る「北京宣言」と,貧困,教育,健康,女性に対する暴力,経済,人権などの分野における戦略目標及び行動を提示した「行動綱領」が採択されました。
 日本が主催したサイドイベントにおいて,女性の教育,保健,経済・社会活動への参加の3分野を重点的に支援する「WIDイニシアティブ」を発表しました。


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