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Last Updated: 2011. 04. 01

教育分野をめぐる国際潮流

概況

 学齢児童のうち6,700万人は依然として学校に行っていない。また、約7億9,600万人の成人は依然として基本的な識字能力を持っておらず、その3分の2は女性である。

 

(出典:ユネスコ『グローバル・モニタリング・レポート2011』 他のサイトヘ

 教育は、国家や地域の経済開発において重要な役割を果たし得るとともに、人間一人ひとりが自らの才能と能力を十分に伸ばし、尊厳をもって生きていく道を開くためのものであり、日本の推進している人間の安全保障の実現の基礎となるものです。国際社会は、「万人のための教育(EFA:Education for All)ダカール行動の枠組み」及び、「国連ミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)」において2015年までの初等教育の完全普及などを国際的な目標として設定し、教育開発への取組を強化しています。

主な国際会議


©S.Yoshimura

(1)万人のための教育世界会議(1990年)
1990年3月、タイのジョムティエンで「万人のための教育世界会議」が開催され、「万人のための教育(EFA: Education for All)」をスローガンとして、全ての人に基礎教育を提供することを世界共通の目標とするという国際的コンセンサスが形成されました。なお基礎教育とは、「人々が生きるために必要な知識・技能を獲得するための教育活動」と定義され、具体的には就学前教育、初等教育、前期中等教育及びノンフォーマル教育(成人教育、識字教育など)を含むものとされています。

(2)世界教育フォーラム(2000年)
2000年4月に、セネガルのダカールで開催された「世界教育フォーラム」において、1990年代の万人のための教育(EFA: Education for All)に向けた取組は一定の成果をあげたものの、いまだに学校に通うことのできない子どもや、日常的な読み書きや計算が十分にできない成人も多く存在しているとして、新たに「EFAダカール目標」が採択されました。

「EFAダカール目標」(EFAダカール行動の枠組み):2015年までの達成を目指す
(1) 就学前教育の拡大と改善
(2) 無償で良質な初等教育を全ての子どもに保障
(3) 青年・成人の学習ニーズの充足
(4) 成人識字率(特に女性)を50%改善
(5) 教育における男女平等の達成
(6) 教育のあらゆる側面での質の改善

(3)ミレニアム開発目標(2000年)
2000年9月のミレニアム・サミットで採択されたミレニアム宣言を契機にとりまとめられたミレニアム開発目標(MDGs: Millennium Development Goals)においても、「EFAダカール目標」のうち2つが盛り込まれています。

「ミレニアム開発目標」:2015年までの達成を目指す
(1) 極度の貧困と飢餓の撲滅
(2) 初等教育の完全普及の達成
(3) ジェンダー平等推進と女性の地位向上(教育における男女間格差の解消)
(4) 乳幼児死亡率の削減
(5) 妊産婦の健康の改善
(6) HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病のまん延の防止
(7) 環境の持続可能性確保
(8) 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

主な国際的な動き

(1)EFA達成に向けた主導機関としてのユネスコ
2000年の「世界教育フォーラム」において、ユネスコがEFA達成に向けた主導機関としての役割を果たしていくことが合意されたことを受け、ユネスコは毎年、EFAダカール目標の達成状況をとりまとめた『グローバル・モニタリング・レポート』 他のサイトヘを発行し、またそのレビューと政治的なモメンタムの維持を目的とした閣僚級会合 他のサイトヘを主催しています。なお、『グローバル・モニタリング・レポート』については、2007年より日本語版(概要) 他のサイトヘも発行されています。

(2)ファスト・トラック・イニシアティブ
ファスト・トラック・イニシアティブ(FTI: Fast Track Initiative他のサイトヘは、教育関連MDGsの一つである「2015年までの初等教育の完全普及(UPC: Universal Primary Completion)」の達成に向けた国際的なパートナーシップとして、2002年4月に世銀の主導で設立されました。FTIの設立は、2001年のG8ジェノバ・サミットの後に結成されたG8教育タスク・フォースの提言を受けたものであり、またMDGs達成に向けた途上国側の政策整備などの改革努力に対して、ドナーも追加的支援で応えるとする2002年のモンテレー合意を具現化する取組としても位置づけられています。

写真出典:外務省「ミレニアム開発目標MDGs」ハンドブック

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