世界の医療事情

パラオ

平成28年11月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 パラオ共和国(マルキョク,コロール)(国際電話国番号680)

2 公館の住所・電話番号

在パラオ日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Embassy of Japan in Palau, Palau Pacific Resort, Arakebesang, Koror, Republic of Palau 96940 (P.O. Box 6050)
電話:488-6455, 488-6456,Fax:488-6458
ホームページ:http://www.palau.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません

 在フィリピン日本国大使館 医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

 パラオ共和国は,東京の南3,200キロメートルの赤道付近に位置し,人口は約2万人,300ほどの島から成り立っています。

 熱帯海洋性気候に属し,年間平均気温は約28℃で,一年を通してほぼ一定です。日本のような四季はなく,雨期(5~10月)と乾期(11~4月)に分かれているものの,乾期でもスコール性の雨が降るため,年間を通じて湿度が高く,細菌やカビなどが繁殖しやすい環境にあります。このため,食中毒やアメーバ赤痢といった消化器系の疾患が多く発生し,ときにデング熱の流行も認められています。また,2016年11月には,パラオ国内で初めて,ジカウィルス感染症の感染者が確認されています。

 国内に医師は30名弱しかおらず,慢性的な医師不足が深刻な問題になっています。入院施設を有する総合病院も国内に一カ所あるのみ,科によっては専門医不在で医療レベルは十分とは言えません。専門医受診を要する患者は台湾,フィリピン,グアム,ハワイなど国外の病院を受診するのが普通です。血液バンクもなく,必要な輸血用血液はボランティアを募って確保しなくてはならず,輸血の安全性も確立されていません。

 したがって,邦人が大きな怪我や病気で専門的な治療が必要となった場合は,国外(日本など)へ緊急搬送をすることになり,その際には診療費や緊急移送費など多額の費用が必要となります。事故,病気に備え自己の負担を軽減するためにも海外旅行傷害保険への加入をお勧めします。

 潜水病治療に用いる高圧酸素治療装置はベラウ国立病院に設置されていますが,担当医師不在やメンテナンス等の理由により使用できないことがあるので注意を要します。

5 かかり易い病気・怪我

(1)食中毒

 主に細菌やウイルスに汚染された飲食物を経口摂取することにより発症します。主な症状は腹痛,嘔吐,下痢ですが,発熱や倦怠感,血便等を伴うこともあります。潜伏期間はまちまちです。人から人へ直接うつることはありませんが,吐物や排泄物を介して感染することがあります。

(2)デング熱

 デングウイルスを有する蚊に刺されることで感染します。潜伏期間は4~7日間で,突然の高熱,頭痛,関節痛,発疹が主症状です。重症型のデング出血熱を発症すると,生命に危険が及ぶこともあります。予防は蚊に刺されないようにすることです。最近,デング熱ワクチンが接種できるようになった国もありますが,パラオではまだ認可されておりません(2016年11月現在)。

(3)潜水病

 スキューバダイビング中の急浮上等により,血液中に溶けていた窒素が血管内で気泡化し,血栓の原因になったり,直接血管を塞ぐことにより関節痛やしびれ,時には意識障害をきたします。症状によって高圧酸素療法が必要になる場合もあります。スキューバダイビングをされる場合は,インストラクターの指示をしっかりお守りください。

6 健康上心がける事

(1)生水や水道水は飲用に適していません。屋台や路地で販売されている飲食物も衛生上問題があります。食中毒予防のため,食事はホテルあるいは清潔なレストランでよく加熱調理されたものを食べるようにしてください。

(2)日差しが非常に強く,湿度が高いため,外出する際には日焼け止めを使用し,帽子着用の上,こまめに水分を補給するよう心掛けてください。また紫外線も強いため,サングラスの着用もお勧めします。

(3)蚊にさされないよう,肌の露出を少なくし,虫除けスプレーを使用してください。

(4)マリンスポーツは体力を消耗するため,無理はせず,余裕のあるプランを立ててお楽しみください。

(5)狂犬病の危険はほとんどありませんが,放し飼いされている犬が多いので咬まれないように注意してください。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種(成人,小児)

  • 成人:A型肝炎,B型肝炎,破傷風等の予防接種を推奨しています。
  • 小児:日本の定期・任意予防接種に加えて,A型肝炎,B型肝炎等の予防接種を推奨しています。

(2)小児定期一般接種

小児定期一般接種
  初回 2回目 3回目 4回目
B型肝炎 出生時      
DPT,ポリオ,B型肝炎
(5種混合ワクチン)
生後1.5ヶ月 6ヶ月 3.5ヶ月  
DPT(3種混合ワクチン) 生後4ヶ月 15ヶ月 4~6年  
インフルエンザ菌b型(Hib) 生後1.5ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 12ヶ月
ポリオ(IPV) 生後3ヶ月 2.5ヶ月 3.5ヶ月 4~6年
肺炎球菌(13価) 生後3ヶ月 5ヶ月 7ヶ月 15ヶ月
ロタウイルス 生後1.5ヶ月 4ヶ月 6ヶ月  
MMR(麻疹,風疹,おたふく風邪;3種混合ワクチン) 生後12ヶ月 15ヶ月    
ツベルクリン検査 生後12ヶ月 4~6年    

 ただし,B型肝炎陽性の母から生まれた小児は,上記の接種スケジュールと異なりますので注意してください。

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

必要な予防接種:小児定期一般接種と同じ。

予防接種証明書:予防接種手帳を提示し,Belau National Hospital(ベラウ国立病院)で発行してもらえます。不足している予防接種は同院で接種が可能です。

8 病気になった場合(医療機関等)

Koror コロール

(1) Belau National Hospital(ベラウ国立病院)
所在地: Meyuns, Koror
電話:488-2552, 488-2553,488-2558 (救急部受付)
FAX:488-1211
診療時間:月~金曜日 7時30分~11時30分, 12時30分~16時30分
概要:国内唯一の総合病院で,救急部は24時間オープンしています。要請に応じて救急車の派遣サービスも行っています。病院には内科,外科,小児科,産婦人科,歯科以外の専門医がいないため,疾患によっては十分な検査および治療が受けられません。また,3次救急は期待できません。潜水病の治療に用いる高圧酸素治療装置が設置されています。治療費は主要クレジットカード(VISA, Master)で支払いが可能です。
(2) Belau Medical Clinic
所在地:Koror中心部,Yano’s market
電話:488-2687, 488-2688
FAX:488-1087
診療時間:月~金曜日 8時~11時, 17時~20時

9 その他の詳細情報入手先

(1)在パラオ日本国大使館 ホームページ: http://www.palau.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(2)パラオ保健省 ホームページ: http://www.palau-health.net/別ウィンドウで開く

(3)世界保健機構(WHO)ホームページ: http://www.who.int/countries/plw/en/別ウィンドウで開く


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