世界の医療事情

トルクメニスタン

令和2年10月

1 国名・都市名・国際電話番号

 トルクメニスタン(アシガバット市)(国際電話国番号993)

2 公館の住所・電話番号

○ 在トルクメニスタン日本国大使館 (毎週土日休館)
  Посольство Японии в Туркменистане
Bld.60,1945 street,"Paytagt" Trading Center, Ashgabat,Turkmenistan 744017
電話:(012)477081/82
ホームページ:https://www.tm.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

※土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので、ご覧ください。

4 衛生・医療事情一般

 トルクメニスタンは中央アジア南西部の北緯35度から43度に位置します。国土の80%以上が砂漠で、植樹が行われている都市部を除いて非常に緑が少ない国です。生活環境はきわめて厳しく、夏は摂氏50度以上になることもあり、また日差しが非常に強いので皮膚や眼に与える影響も大きくなります。冬には雪が降り、気温も氷点下まで下がることもあります。

 医療水準は日本や欧米と比較して相当低いレベルです。医療機材についてドイツや日本から導入されていますが、それらを扱うことができる専門家の育成が追いつかず、十分に活用されていません。また外国人を受け入れていた私立医療機関が閉鎖となり、公立の医療機関を受診するしか選択肢がなくなり、医療機関へのアクセスも困難な状況です。当地では然るべき水準の医療を期待することは難しく、緊急医療が必要な場合は速やかに当地を離れ、適切な医療設備及び医療スタッフを備えた国で治療を受ける必要があります。緊急移送が必要になった場合、個人の支払い能力を超えた金額(例:東京への専用機移送の場合約2,000万円)が提示されますので、緊急移送契約を含む海外旅行傷害保険への加入は必須です。

 多くの医薬品については処方箋なしで購入することが可能ですが、アレルギー反応や副作用に関する説明や注意喚起はなく、偽薬の可能性や正規品の場合でも輸送や保管上の問題で劣化していることも考えられるので注意が必要です。入国の際には常用薬や非常用の医薬品(消毒薬・感冒薬・胃腸薬・鎮痛剤など)を持参することをお勧めします。

5 かかり易い病気

(1)下痢

 衛生面に対する意識が低く、食中毒が起こりやすくなっています。生ものや調理時間の経った食品は避け、飲料やうがい・歯磨きには浄水器で処理した水またはミネラルウォーターを使用することで予防してください。また適当な整腸剤と症状に応じた抗生剤を持参することをお勧めします。

(2)角膜炎

 当国は砂漠地帯であり、また白色の建物が多いことから紫外線が強く、雪眼と同様の症状を起こしやすくなっています。

(3)熱中症

 長時間の野外滞在や運動により、熱中症を発症する危険性があります。水分、塩分を十分に摂取して予防するとともに、発症時に備えて炎天下での単独行動は避けてください。野外活動をする場合は、熱中症指数計があると参考になります。夏の間は暑さを避けるために、日没後に子供を外で遊ばせる地元の方をよく見かけます。

(4)皮膚炎

 アトピー性皮膚炎のような肌荒れ症状がよく見られますが、乾燥によるものであることも多いようです。強い日差しを避け、保湿剤(乳液やクリーム)を塗布することにより予防してください。また、外出時は強い紫外線から肌を守るために日焼け止めの併用もお勧めします。

(5)鼻咽頭炎

 体表の乾燥は鼻・咽頭粘膜の炎症を促進します。外出後のうがいを励行してください。

(6)肝炎

 経口感染による急性A型肝炎では高熱や悪心・嘔吐、倦怠感、下痢、腹痛、黄疸などの症状を呈し、ときに劇症化して死に至ることもあります。入国前にA型肝炎・B型肝炎のワクチン接種を行って予防することをお勧めします。

(7)交通事故

 運転マナーが非常に悪く、スピードを出すドライバーが多いことから、交通事故が発生すると重傷を負うリスクが高いです。特に降雨時・降雪時には事故が多発しますので十分注意をしてください。

(8)狂犬病

 市内にも野犬が多く生息しています。発病すると死亡率は100%とされています。万一咬まれた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

(9)有毒生物による刺咬症

 毒蛇・サソリ等が生息しています。郊外や草原・砂漠等で行動する場合は特に注意が必要です。被害に遭った場合は直ちに病院を受診する必要があります。

6 健康上心がける事

(1)飲食物:
 暑い気候のため、食べ物(特に生もの、飲料水)に十分な注意を払う必要があります。飲用や歯磨き・うがいには浄水器で処理した水またはミネラルウォーターを使用してください。ミネラルウォーターは現地で購入可能ですが、粗悪品も出回っていますので信頼のおけるメーカーのものを購入してください。

(2)年間を通じて乾燥した気候のため、屋内にいても気が付かないうちに水分、塩分が失われますので、こまめに水分を補給してください。

(3)屋外では熱中症や紫外線対策が必要です。UV カットのゴーグル型で、比較的色の薄いサングラスをお勧めします。肌をあまり露出しないか、紫外線防止用のクリームを塗ってください。帽子の着用も有効です。マスク着用時は特に注意が必要です。

(4)娯楽・スポーツ施設また週末に訪れるような行楽地が極めて限られています。インターネットは利用できても高額で速度が遅く、アクセスできるサイトが制限されるなど情報から遮断されがちです。このため長期滞在者は精神的に閉塞しやすく、できれば気晴らしとなるようなソフト類(書籍、CD、DVD、ゲーム等)を持参することをお勧めします。

(5)持参すると役に立つもの:
 体温計、温度計・湿度計、氷枕、オブラート(小児用)、子供用のマスク、保湿剤、日焼け止め、使い慣れた医薬品(漢方薬や点眼薬・点鼻薬、サプリメント、ポカリスエット)など。加湿器、空気清浄機もあると良いでしょう。

7 予防接種

 現地のワクチン接種医療機関などについてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(ア)赴任者に必要な予防接種

 入国時に法的に接種を求められている予防接種はありませんが、事前に以下の予防接種を済ませておくことをお勧めします。

  • 成人:A・B型肝炎、破傷風、活動内容により狂犬病
  • 小児:日本での定期予防接種ワクチンに加えて、B型肝炎、おたふく風邪、水痘、ロタウイルスなどのワクチン

(イ)小児が現地校に入学する際に必要な予防接種・接種証明

 基本的には小児の定期予防接種が済まされていることが前提となりますが、接種証明などを厳しく求められることはありません。

(ウ)小児の定期接種表

トルクメニスタン保健省の小児定期予防接種一覧
予防接種名 初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目
BCG 生後2~3日 14才        
ポリオ(OPV) 生後2~3日 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 18ヶ月  
DPT 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 18ヶ月 6才(DT) 15才(DT)
MMR 12~15ヶ月 6才        
B型肝炎 生後24時間以内 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月    
ヒトパピローマ 9才 初回から6ヶ月後        

 小児定期予防接種は居住地のPoliklinika(Дом здоровья)を受診します。

8 病気になった場合(医療機関等)

◎アシガバット

 邦人の受診実績がある私立病院(Central Hospital)が閉鎖となり、公立の医療機関を受診する必要があります。当地の医療スタッフはロシア語かトルクメン語のみを話す者が大半であるため、これらの言語を理解できる通訳の同行も必要です。受診する場合は、近くのポリクリニカ(総合病院)を受診するか、救急車(電話番号03)を呼んでもらい専門の医療機関を受診する必要があります。以下に公立の専門医療機関を列挙します。

(1)Gaýragoýulmasyz tiz kömek merkeziEmergency AID Center:救急治療センター)
所在地:Gorogly Street 120
電話番号:(012)907935/36
概要:外傷及び循環器疾患以外の救急治療を受け入れています。
(2)Polyclinic No.10
所在地:10 YI Abadanchylyk Street 133
電話番号:(012)480377、(012)482987
概要:受診科目は全般(外科は下記の病院が専門)
(3)Şikesleri Bejeriş Halkara MerkeziTraumatology Center:外傷センター)
所在地:Gorogly Street 118
電話番号:(012)341429
概要:外傷及び熱傷患者を受け入れる医療機関
(4)Halkara Kardiologiýa merkeziCardiology Center:循環器センター)
住所:1970 Street
電話番号:(012)489005
(5)Stomatologiýa merkeziDental Center:歯科センター)
所在地:1970 Street
電話番号:(012)487103

9 その他の詳細情報入手先

(1)在トルクメニスタン日本国大使館
ホームページ:https://www.tm.emb-japan.go.jp/j/index.html別ウィンドウで開く
電話:(012)477081/82

10 一口メモ

 ロシア語が広く通用します。「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療ロシア語)を参照願います。

11 新型コロナウイルス関連情報

 国内、特に首都アシガバット市内は、新型コロナウイルス感染対策を徹底しており、新型コロナウイルス(COVIID-19)感染者に関する公式発表はなく、現在も公式には感染者はゼロとされています。しかし、独立系メディアでは感染者の存在がたびたび報じられており、2020年7月に当国を訪問したWHO調査団は、国内で原因不明の呼吸器症状や肺炎が流行していることに懸念を表明した上で、既に新型コロナウイルスの流行が始まっているものとして感染防止対策を講じるように勧告しています。また周辺国の発生状況も鑑み、最新の注意が必要です。また、当国では、水際対策が徹底しており、招聘状や査証の発給が大幅に減少しています。2020年3月中旬から現在に至るまで国際線定期便の運行を停止しており、陸路を通した越境も制限されています。新型コロナウイルスPCR検査に関しては、指定の医療機関でのみ可能で、これも状況により変化するため、その都度当館に問い合わせください。


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