世界の医療事情

キプロス

平成30年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 キプロス共和国(国際電話国番号357)

2 公館の住所・電話番号

在キプロス日本国大使館(毎週土日休館)
住所:2nd floor, 5 Esperidon Street, Strovolos, Nicosia, Cyprus
電話:22-394800(代表)
ホームページ:https://www.cy.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

3 医務官駐在公館ではありません

 在レバノン日本大使館 医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

 地中海東部に位置するキプロスは地中海性気候帯に分類され年間通して雨は少なく,夏は高温で乾燥しますが,冬は気温も下がり雨の日もみられます。

 国内のインフラは整っており,一部を除き上下水道も完備されています。

(なお,本稿には,トルコが支配するいわゆる「北」キプロスの情報を含みません)

 キプロスの医療水準は世界的に見てある一定の水準を満たしていると言えます。ほぼすべての分野が網羅されており,国内で治療を受けることができます。

 医療機関には公立病院,私立病院,開業医などあり,皆保険制度に加入する現地人は,公立病院で安価に医療を受けられますが,より専門的でより手厚いケアを求める場合は,民間保険を使って私立の医療機関を選択するなど,目的により使い分けされています。外国人が皆保険制度に加入するにはさまざまな条件をクリアする必要があり,原則その対象にはなり得ませんが,外国人でも公立医療機関を利用することはできます。

 規模が大きく,専門医数の多い病院は首都ニコシアに集中しますが,各都市の病院も整備されています。

 また,私立病院でも,集中治療用の病床数はそれほど多くないので,主に重症疾患,重度のけが・やけど等の場合,各都市にある公立総合病院が中心的役割を担うようです。

 日本語が通じる医療機関はありませんが,公立・私立を問わず国内全域でギリシャ語ではなく英語で意思疎通できる場合が多いようです。

5 かかり易い病気・怪我

 1年を通して特に注意すべき風土病などはありません。11月から4月にかけて,季節性インフルエンザ患者が認められますが,過去にも大流行に及んだことはないようです。狂犬病のリスクも低いと考えられています。

6 健康上心がける事

  • 食中毒(旅行者下痢症)のリスクは指摘されています。季節によっては外食時など,衛生管理に気を遣う飲食店を選択する必要があります。汚染された乳製品を介して感染するブルセラ症や,毒を持つ魚による食中毒なども報告されています。
    首都・ニコシアの水道水は飲用に問題ないと言われています。
  • 日焼け・熱中症 年間通して日差しが強く,夏場は特に気温も上昇しますので,日焼け止め,サングラス,帽子の着用など日焼け対策と,十分な水分・塩分補給を心がけてください。
  • 大気汚染 季節にもよりますが大気汚染の悪化が指摘されています。国内の複数箇所で大気の状況は観測されており,PM2.5, PM10, NO, オゾン濃度などがモニターされています。アレルギー疾患や呼吸器疾患との関連が気になる場合は「Air Quality in Cyprus」で確認することが出来ます。
  • 皮膚のトラブル 海水浴の季節には,海でクラゲに刺される被害やある種の魚に触れて発症する蕁麻疹などに注意が必要です。また,地方都市のリマソールやパフォスなどで,わずかながらリケッチア(ダニが媒介)や皮膚リーシュマニア(咬むハエが媒介)などの皮膚寄生虫感染症のリスクが指摘されています。見慣れない皮膚の異常を感じたら,早めに現地の専門家を受診してください。
  • こころのトラブル 現地に住んだり,長く滞在したりする場合,新しい生活環境に適応するために半年から1年程度の時間がかかる場合があります。過剰に適応しすぎることなくマイペースを心がけ,悩みすぎる前に誰かに相談しましょう。生活の中に運動を取り入れたり,日本語で気兼ねなく話す時間を作ったりすることも,ストレスを軽減する効果があります。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(ア)赴任者に必要な予防接種

 入国に際して必要な予防接種はありません。成人するまでに日本で推奨される一連の予防接種と,A型,B型肝炎ワクチンなどを接種しておくとよいでしょう。

 ワクチン接種は一般病院と下記ワクチンセンターでも受けられます。

(イ)現地の小児定期予防接種一覧(下記)

 小児定期予防接種は現地の小児科医が対応します。ワクチンセンターでは小児予防接種を取り扱っておりませんのでご注意ください

(ウ)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 現地校に入学・入園する際にワクチン接種証明の提出を求められることがあります。また,現地医師(内科・眼科)発行の診察証明を求められる場合もあります。

キプロスの小児定期予防接種一覧(出典:2017年 キプロス小児科協会推奨版)
  初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目
B型肝炎 2-3ヶ月 4-5ヶ月 6-8ヶ月      
Hib 2-3ヶ月 4-5ヶ月 6-8ヶ月 12-20ヶ月    
DTP 2-3ヶ月 4-5ヶ月 6-8ヶ月 15-20ヶ月 4-6歳 11-12歳
ポリオ(IVP) 2-3ヶ月 4-5ヶ月 6-8ヶ月 15-20ヶ月 4-6歳  
肺炎球菌(PCV13) 3ヶ月 5ヶ月 7ヶ月 15-18ヶ月    
ロタウイルス 2ヶ月 3ヶ月 4-6ヶ月      
髄膜炎菌C 12-13ヶ月          
髄膜炎菌B(注1) 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 12-20ヶ月    
髄膜炎菌(注1)(A,C,W135,Y) 12ヶ月          
MMR 13-15ヶ月 4-6歳        
水痘(注1) 15-18ヶ月 4-6歳        
A型肝炎(注1) 24ヶ月 30ヶ月        
HPV 12-14歳          
季節性インフルエンザ(注1) 6ヶ月-          

(注)政府・保健省が無料提供するワクチンと小児科協会推奨版は,ワクチン項目も時期も異なります。
((注1)髄膜炎菌B/ACWY ,A型肝炎,水痘ワクチン,一部インフルは任意接種)
BCGは出生時に感染の高リスク児にのみ接種。
Hib(ヒブ):ヘモフィルスインフルエンザB
DPT:D(ジフテリア),P(百日咳),T(破傷風)。11-12歳へのDPTは青少年用製剤。
MMR:おたふくかぜ,麻疹,風疹
HPV:ヒトパピローマウイルス

8 病気になった場合(医療機関等)

 特定の医師や外来を受診するには予約が必要です。また下記医療機関にはいずれも24時間オープンの救急部門があり,いつでも受診できます。現地開業医に受診する場合の診察料の目安は50ユーロ以上必要です。入院が必要な場合は,病院によって保証金の前払いを求められることがあります。入院費は高額ですので,旅行前に旅行者傷害保険への加入を強くお勧めします。私立病院での精算はクレジットカード払いができますが,開業医や公立病院では現金払いが原則です。

 救急車はダイヤル「112」番で要請できます。まず,救急車を呼びたい旨を明確にして,「場所」,「状況(病状)」,「名前」を伝えます。駆けつける救急車は,黄色の公営救急車(無料)で,基本的に最寄りの公立総合病院まで搬送します。希望する私立病院に直接要請すれば,病院保有の救急車が駆けつけますが,この場合は有料になります。

 前述のように,交通事故などで重いけがをした場合等は,救急隊員の判断により重症を専門にする公立総合病院に搬送される場合があります。

ニコシア市

Apollonion Private Hospital(アポロニオ病院)私立
website:http://www.apollonion.com別ウィンドウで開く
電話:22-469000
所在地:20 Lefkotheou Ave. Strovolos, Nicosia
24時間救急病院かつ総合病院。外国人の利用も多い。
Aretaeio Hospital(アレテイオ病院)私立
website:http://www.aretaeio.com別ウィンドウで開く
電話:22-200317,22-200300
所在地:55-57, Andreas Avraamides St. Strovolos, Nicosia
24時間救急病院かつ総合病院。専門医多い。外国人の利用も多い。
Nicosia General Hospital(ニコシア総合病院)公立
電話:22-604012,22-603000
所在地:Old Road Nicosia – Limassol, Nicosia
国内最大規模の公立総合病院・救急病院
Nicosia Immunization Center(ワクチンセンターのみ)
電話:22-801609
所在地:Nechrou St. Health Center of Nicosia
平日のみ営業(受診前に要確認)
(注)小児ワクチンは受け付けていない

9 その他の詳細情報入手先

10 現地語・一口メモ

 前述のように,キプロスの医療機関では英語での意思疎通が可能ですが,とくに助けを求めるために必要なギリシャ語表現が,9 大使館ホームページの「基礎情報」>「安全の手引き」中に掲載されていますので,ご参考になさってください。


Get Adobe Reader(別窓が開きます) Adobe Systemsのウェブサイトより、Acrobatで作成されたPDFファイルを読むためのAcrobat Readerを無料でダウンロードすることができます。左記ボタンをクリックして、Adobe Systemsのウェブサイトからご使用のコンピュータに対応したソフトウェアを入手してください。

このページのトップへ戻る
世界の医療事情へ戻る