世界の医療事情

ウガンダ

平成28年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 ウガンダ共和国(カンパラ)(国際電話国番号256)

2 公館の住所・電話番号

在ウガンダ日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Plot 8, Kyadondo Road, Nakasero, Kampala, Uganda
電話:+256-(0)41- 434-9542~4,ファックス:+256-(0)41- 434-9547
ホームページ:http://www.ug.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

4 衛生・医療事情一般

 ウガンダは赤道直下に位置していますが,平均海抜1,200メートルの高地にあり,夏の避暑地のような気候が一年を通じて続きます。雨季と乾季はありますが,雨季の雨も一日に数時間降る程度です。首都カンパラの平均気温は21~23℃で年較差は少なく,湿度は50~90%です。

 衛生状態はあまり良くありません。飲食物が原因のウイルス性肝炎や食中毒が日常的に発生しています。首都のカンパラでも2015年2月に腸チフスの流行がありました。水道水の汚染もひどく,飲用にはミネラルウォーターか浄水器を使用した水を一度沸騰させてから使用してください。

  医療環境は不良です。カンパラ市内には近代的な検査機器を備えた私立総合病院がいくつかありますが,慢性的な医師不足に加え,医師の診断能力も必ずしも高くなく,正しい診断と治療が行われないことも多々あります。看護師など医療従事者に衛生観念が欠如している上,輸血用血液の安全性も確保されておらず,安心して医療を受けられる状況にはありません。

 医療機関を受診する際,基本的に予約は要りませんが,眼科や耳鼻咽喉科など専門医の診察を希望する場合は事前予約が必要です。カンパラ市内にある大半の病院は24時間体制で診療を行っており,薬は病院内の薬局で購入することができます。薬局は市中至る所にありますが,偽薬が多数出回っているため,病院内の薬局で購入する方が安全です。当地で購入できる薬は種類が限られるため,常用薬と常備薬は日本から持参するようにしてください。

 治療費の支払いは,現地通貨による現金払いが一般的ですが,一部の私立病院ではクレジットカードによる支払いが可能です。海外旅行傷害保険のキャッシュレスサービスは基本的に利用できません。入院が必要な場合は事前に保証金を求められることが多いようです。

 ウガンダ国内での治療が難しい場合はケニア,南アフリカあるいはヨーロッパへの移送を検討することになりますが,この場合は1,000万円以上の費用が必要になることもあります。海外旅行傷害保険に加入する際は十分な補償を確保してください。

 救急車を利用したい場合は,受診したい病院あるいは民間の救急搬送サービスに直接連絡し,車両の派遣を要請します。

5 かかり易い病気・怪我

(1)交通事故

 運転マナーが悪くカンパラ市とその周辺では大小の交通事故が多発しています。ボダボダと呼ばれるバイクタクシーは便利ですが,交通事故に巻き込まれやすくお勧め出来ません。郊外の幹線道路でも交通事故が多発しており,特にカンパラから南西方向にのびるマサカ街道では2016年1月からの9ヶ月間だけで200名以上が死亡しています。

(2)食中毒

 細菌やウイルスに汚染された飲食物を口にすることが原因になります。主な症状は嘔吐,下痢,腹痛で,ときに発熱を伴います。潜伏期間は病原体によりまちまちです。人から人へ直接うつることはありませんが,吐物や排泄物を介して感染することがあります。これらの病原体は加熱することによって死滅するため,外食時には生水や氷は避け,しっかり加熱した料理を冷めないうちに食べるようにしてください。

(3)マラリア

 カンパラ周辺でも日常的に発生しています。マラリアはマラリア原虫を有するハマダラカ(蚊)に刺されることで発症しますが,予防接種はなく,蚊に刺されないようにすることが基本的な予防策になります。ハマダラカは夕方から明け方にかけて吸血行動をとるので,夜間は不必要な外出を控え,外出するときは長袖・長ズボンを着用し,虫除けスプレーを使用するようにしてください。日没後は窓を閉めるか網戸にし,蚊取り線香や蚊帳等を使用してください。

 ウガンダで発生しているマラリアの大半は,症状の重い熱帯熱マラリア(別名:悪性マラリア)です。その潜伏期間は7~30日で,突然の発熱で発症します。悪寒が強く,頭痛や脱力感,下痢を伴うこともあります。治療が遅れると命に関わるため,高熱が出たら,迷うことなくすぐに最寄りの病院で検査を受けてください。
なお,予防策として薬物を服用する手段(予防内服)もあります。メフロキンやマラロンなどのマラリア治療薬を予防的に内服することで発症を防ぐことができます。但し,100%予防できるという保証はなく,また薬剤による副作用の危険もあるため,必要性を十分検討した上で服用してください。

(4)住血吸虫症

 住血吸虫は,ウガンダのほとんどの湖沼や河川に生息しています。ヒトへの感染経路については,これらの寄生虫に汚染された水に手足を浸けることで皮膚から体内に虫体が侵入します。当地ではナイル川でのラフティングやビクトリア湖での遊泳が主な感染原因になっています。感染後の急性期症状は皮膚炎や発熱,下痢,倦怠感,血尿等で,放置すると肝硬変や膀胱癌の原因になることもあります。

(5)ウイルス性肝炎

 A型,B型,C型,E型肝炎ウイルスが蔓延しています。A型とE型は経口感染,B型とC型は血液や体液を介して感染します。A型とB型には予防接種がありますので,事前のワクチン接種をお勧めします。

(6)スナノミ症

 スナノミ(蚤)は成虫が1ミリメートル程度の大きさで,乾いた砂地に生息しています。その上を裸足で歩くことで足(親指,かかと,爪下部)の皮膚に寄生し,皮内に侵入して炎症を引き起こします。砂地を歩く際には靴を履くようにし,砂の上に寝転がったり,手をつけたりしないよう注意してください。

(7)蝿蛆症(ようそしょう)

 蝿蛆症とは,洗濯物を屋外に干した際に蝿(ハエ)がその上に卵を産みつけ,卵が孵化して蛆(ウジ)になり,その衣類を身につけることでウジが皮膚から侵入して生じる皮膚炎のことです。洗濯物は室内に干すようにし,屋外に干した際には必ずアイロンをかけて卵とウジを熱で殺すようにしてください。

(8)アフリカ睡眠症

 トリパノソーマ(原虫)を有するツェツェバエ(蝿)に咬まれることで感染します。主な症状は発熱,頭痛,関節痛で,症状が進行すると睡眠周期が乱れて朦朧とした状態になり,やがて死に至ります。ツェツェバエはカンパラなど都市部を除いた地域の水辺を主な生息地としています。

(9)エボラ出血熱/マールブルク出血熱/クリミア・コンゴ出血熱

 いずれもウイルスを病原体とする出血性感染症です。空気感染はせず,血液や体液を介してヒトからヒトへ感染します。治療は対症療法のみで,予防接種もありません。死亡率が高い感染症ですので,これらの出血熱が発生した際には発生地域に近づかないよう十分注意してください。

(10)その他

 狂犬病,破傷風,ペスト,黄熱,西ナイル熱,髄膜炎菌性髄膜炎、アフリカ紅斑熱といった感染症が散発的に発生しています。ウガンダは結核の蔓延国です。ウガンダのHIV感染率は約7%で,感染の大半が異性間性交渉によるものと言われています。

6 健康上心がける事

(1)標高が高く,紫外線が強いため,眼や皮膚を守るために日焼け対策(つばの広い帽子,サンスクリーン,サングラス等)をしっかり行ってください。

(2)感染症予防のため,手洗いとうがいをまめに行ってください。

(3)食中毒予防のため,屋台や路地で売られている飲食物はなるべく口にしないでください。

(4)狂犬病予防のため,野生の動物には手を出さないよう注意してください。地方都市や郡部で散発しています。

(5)蚊,ダニ,蚤等に刺されないように注意してください。皮膚の露出を減らし、虫除け(忌避剤)や蚊帳等を利用してください。郊外・郡部では毒蛇への注意も怠らないでください。

(6)湖水や河川では泳がないようにしてください。住血吸虫症に感染する恐れがあります。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任時に必要な予防接種(成人,小児)

 ウガンダは黄熱汚染国に指定されており,ウガンダから他国へ出国並びに入国する際に黄熱予防接種証明書(イエローカード)の提示を求められることがあります。黄熱の予防接種はウガンダでも受けることは可能ですが,ワクチンの品質が保証できないため,予め信頼できる国で接種なさることをお勧めします。

赴任にあたり以下の予防接種を推奨しています。

  • 成人:黄熱,A型肝炎,B型肝炎,破傷風、腸チフス,髄膜炎菌性髄膜炎(4価),狂犬病(カンパラ以外で生活する場合),麻疹(接種歴が1回だけ,あるいは不明の場合)
  • 小児:定期予防接種に加えて,黄熱,A型肝炎,B型肝炎(2016年10月から定期接種に追加されました),髄膜炎菌性髄膜炎(4価)

(2)当地での定期予防接種一覧

ウガンダの小児の定期予防接種(2016年10月現在)
  初回 2回目 3回目 4回目
BCG 出生時      
ポリオ(注1) 出生時OPV 6週OPV 10週OPV 14週IPV
5種混合(注2) 6週 10週 14週  
肺炎球菌(注3) 6週 10週 14週  
麻疹(注4) 9か月      
HPV(女児のみ) 10歳 初回の4週後 2回目の5月後  
ロタ(注5) 6週 10週    

髄膜炎菌ワクチン,黄熱ワクチンは小児定期接種には未導入です。

注1:2016年から、OPVはtOPVからbOPVに変更され、IPVが導入されました。

注2:DPT+B型肝炎+Hib

注3:日本と異なりPCV10が標準。

注4:風疹とおたふく風邪は未導入

注5:ロタワクチンは具体的な導入時期は未定

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 現地校へ入学・入園する際に予防接種証明書の提出を求められることはありませんが,一部のインターナショナルスクールでは接種の有無を申告する必要があります。入学・入園を希望する学校に直接お問い合わせください。

8 病気になった場合(医療機関等)

カンパラ(順不同)

(1)The Surgery
所在地:Plot 42, Naguru Drive, Naguru, Kampala
電話:(031)2256001~3又は(0772)756003(受付),
(031)2256008又は(0772)756003(救急部・救急車)
概要:24時間対応のクリニックです。院長は英国人医師で,10名の医師が在籍しています。内科,小児科,産婦人科,熱帯医学を主に全診療科の診察を行っており,必要に応じて専門医を紹介してくれます。入院施設もありますが,短期入院が対象になります。黄熱など各種予防接種を受けることも可能です。支払いにクレジットカード(VISA, Master)を使用できます。
ホームページ:http://www.thesurgeryuganda.org別ウィンドウで開く
(2)Nakasero Hospital
所在地:Plot 14, Akii-Bua Road, Nakasero, Kampala
電話:(031)2531400又は(039)2346150(受付),(0776)516596(救急部)
概要:カンパラ市中心部に位置する24時間対応の私立総合病院です。施設と検査機器が充実しており,透析治療を受けることも可能です。専門医の診察を希望する場合は予約が必要です(オンライン予約可)。支払いにクレジットカード(VISA)を使用できます。救急車はありませんが,City Ambulance [電話0800111044 ,(041)4240158]と連携しています。
ホームページ:http://www.nakaserohospital.com別ウィンドウで開く
(3)International Hospital Kampala(IHK)
所在地:Plot 4686, St. Barnabas Road, Kisugu-Namuwongo, Kampala
電話:(031)2200400(受付),(0772)200400又は(0712)200400(救急部・救急車)
概要:24時間対応の私立総合病院です。施設と検査機器が充実しています。支払いにクレジットカード(VISA,Master)を使用できます。
ホームページ:http://ihk.img.co.ug別ウィンドウで開く
(4)The Clinic at The Mall
所在地:2nd Floor, The Village Mall, Plot 47A, Spring Road, Bugolobi, Kampala
電話:(039)2177283
概要:2015年にショッピングモール内に開業した外来診療所です。院長は米国の病院で長く勤務したウガンダ人女医です。CTやデジタルX線撮影など検査機器が充実しています。診療時間は平日 午前9時~午後6時半,土曜日 午前9時~午後2時半です。支払いに主要なクレジットカードを使用出来ます。救急車はありません。
(5)Case Medical Center
所在地:Plot 69/71, Buganda Road, Kampala
電話:(031)2250362又は(041)4250362(受付)
概要:カンパラ市中心部に位置する24時間対応の私立総合病院です。施設と検査機器が充実しており,透析治療を受けることも可能です。専門医の診察を希望する場合は予約が必要です(オンライン予約可)。
ホームページ:http://casemedcare.org別ウィンドウで開く
(6)Jubilee Dental Practice
所在地:Plot 13, Wampewo Avenue, Kololo, Kampala
電話:(041)4344647又は(039)2713613(受付)
概要:カンパラ在住の外国人がよく利用している歯科医院です。診察時間は平日 午前7時半~午後5時,土曜日 午前7時半~午後1時で,予約が必要です。支払いは現金(現地通貨)のみです。
ホームページ:http://www.jubileedentalclinic.com/our-clinics/kampala-branch別ウィンドウで開く

その他の都市

 地方都市の医療水準はカンパラに比べてかなり低くなるため,可能な限りカンパラ市内の医療機関を受診することをお勧めします。なお,主要都市には公立の中核病院(Regional Referral Hospital)がありますので,緊急時には最寄りの中核病院を受診してください。

9 その他の詳細情報入手先

(1)在ウガンダ日本国大使館 ホームページ:http://www.ug.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(2)ウガンダ保健省:http://health.go.ug/別ウィンドウで開く

10 現地語・一口メモ

(注)ルガンダ語がカンパラを含むウガンダ中央地域で使用されています。但し,病院や薬局では英語が通じます。英語に関しては,「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療英語)を参照願います。

  • 助けて: Obuyambi(オブヤンビ)
  • 病院: Eddwaaliro(エット゛ワーリロ)
  • 医師: Omusawo(オムサオ)
  • 薬局: Famase(ファマセ)
  • 頭痛: Okulumwa omutwe(オクルムワ オムトゥエ)
  • 腹痛: Okulumwa olubuto(オクルムワ オルブト)
  • 下痢: Okuddukana(オクッドカナ)
  • 発熱: Omusujja(オムスッジャー)
  • 吐き気: Okusesema(オクセセマ
  • 傷: Ekiwundu(エキウンドゥ)
  • 痛み: Obulumi(オブルミ)
  • 毒: Obutwa(オブトゥワ)
  • 気分が悪い。: Mpulira bubi.(ムプリラ ブビ)
  • 私は病気だ。: Ndi mulwadde.(ンディ ムルワデー)
  • 虫に刺された。: Nalumiddwa ebiwuka.(ナルミドゥーワ エビウカ)
  • 飲み薬: Eddagala(エダーガラ)
  • 注射: Empiso(エムピソ)
  • 薬剤アレルギー:Ebilogologo ebiretebwa eddagal(エビロゴロゴ エビレテブワ エダーガラ)
  • マラリア: Omusujja gwensiri(オムスジャー グエンシリ)
  • 寄生虫: Obuwuka(オブウカ)
  • タクシーを呼んでください。:Mpitiraako ka taxi ka sipensulo.(ムピチラアコ カタクスィカ シペンスロ)
  • ナカセロ病院へ連れて行ってほしい。:Ntwaala ku ddwaliro e Nakasero.(ントゥワアラ クドゥーワリロ エ ナカセロ)
  • ナグルの丘のナグルドライブにあるThe Surgeryに行きたい。:Ngenda ku The Surgery,edwaliro erisangibwa ku Kasozzi Naguru ku Luguddo Naguru Drive.(ンゲンダク ダサージェリー エドゥワリオ エリサンギブワ ク カゾズイ ナグル ク ルグード ナグル ドライブ)

Get Adobe Reader(別窓が開きます) Adobe Systemsのウェブサイトより、Acrobatで作成されたPDFファイルを読むためのAcrobat Readerを無料でダウンロードすることができます。左記ボタンをクリックして、Adobe Systemsのウェブサイトからご使用のコンピュータに対応したソフトウェアを入手してください。

このページのトップへ戻る
世界の医療事情へ戻る