パキスタン・イスラム共和国
日・パキスタン首脳会談


本20日11時10分から約40分間,第71回国連総会出席のためニューヨークを訪問中の安倍内閣総理大臣は,ミアン・ムハンマド・ナワズ・シャリフ・パキスタン首相(H.E. Mian Muhammad Nawaz Sharif, Prime Minister of the Islamic Republic of Pakistan)との間で日・パキスタン首脳会談(両首脳間で2回目)を行ったところ,概要は以下のとおりです(パキスタン側:ファテミ首相特別補佐官,チョードリー外務次官, ロディー国連大使, 日本側:野上内閣官房副長官,秋葉外務審議官,梨田南部アジア部長ほか同席。)。
1 冒頭,安倍総理から,今月パキスタンで発生したテロを強く非難するとともに,犠牲者の方々に哀悼の意を表するとともに,パキスタンとの関係を重視しており,シャリフ首相が進める(1)テロ対策,(2)経済改革,(3)近隣諸国との友好関係促進という政策を支持している旨述べました。これに対し,シャリフ首相から,謝意を表するとともに, 就任以来取り組んできた改革努力は3年半を経て成果を生んでいる旨述べました。
2 安倍総理から,テロとの戦いにおいてパキスタンが果たしてきた役割と,多大な犠牲に敬意を表しつつ, 二国間協議を開催し,具体的なテロ・暴力的過激主義対策についてさらに議論を進めたい旨述べました。また,パキスタンで活動する日本人の安全確保を要請しました。これに対し,シャリフ首相は,テロ対策はパキスタンにとっての最重要課題であり,日本と一層協力していきたいと述べました。
3 安倍総理は,日本はパキスタンの豊富な人口・労働力に注目しており,日本企業の更なる進出のため,投資環境整備や,治安の改善など,パキスタンの更なる取組に期待する旨述べ,シャリフ首相から,日本企業の活動はパキスタンの経済成長のために不可欠であり,貿易,投資,インフラ整備,人材開発等に期待したい旨述べました。
4 両首脳は南アジア情勢,北朝鮮情勢について意見交換しつつ,安倍総理大臣から,北朝鮮に対する更なる制裁措置を含む新たな安保理決議を採択すべき旨述べ,国際社会が協力して対応にあたることの重要性で一致しました。シャリフ首相からは,カシミールの状況に関する説明とともに,平和的解決に向けた日本の役割に期待する旨表明がありました。