安倍総理大臣

平成25年9月26日

 9月26日(木曜日),10時10分(日本時間26日(木曜日)午後11時10分)から約25分間,安倍内閣総理大臣は,国連総会に出席するために訪問中のニューヨークにおいて,ミアン・ムハンマド・ナワズ・シャリフ首相(H.E. Mian Muhammad Nawaz Sharif, Prime Minister of the Islamic Republic of Pakistan)との間で日・パキスタン首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1.冒頭

 安倍総理からシャリフ首相に対し,(ⅰ)首相就任に対する祝意,(ⅱ)5月の総選挙がパキスタンの民主主義の定着に向けた大きな一歩になったことへの評価を述べ,(ⅲ)22日にペシャワルのキリスト教会で発生したテロ,及び24日に発生した大地震により多くの死傷者が出たことに対し,亡くなられた方々のご冥福をお祈りし,日本政府を代表して哀悼の意を表明しました。

2.二国間関係

(1)安倍総理から,(ⅰ)パキスタンの政治的安定と経済発展は南西アジアの安定と成長にとって重要であること,(ⅱ)パキスタンの将来のために日本として協力したいこと,(ⅲ)日パキスタン間の新たなパートナーシップを構築していきたいことを表明しました。

(2)シャリフ首相から,これまでの日本の支援に対して謝意を表明すると共に,2010年及び2011年の洪水に際する緊急支援等,日本は,パキスタンが困っている時にいつも助けてくれる友人であり,今後,貿易・投資等二国間関係を更に強化していきたいとの期待が述べられました。

3.新政権の取組

(1)安倍総理から,(ⅰ)シャリフ政権が目下の課題である財政と経済の立て直し,及び治安の改善に最優先に取り組んでいることへの評価,(ⅱ)日本企業による投資促進や日パキスタンの経済関係を強化するためにも,カラチ等の主要都市の治安の改善及び電力問題を解決することが重要であること,(ⅲ)シャリフ首相のリーダーシップに対する期待を述べました。

(2)シャリフ首相より,パキスタン政府の治安改善に向けた努力,及び経済・財政の立て直しに関する取組につき説明がありました。

4.地域情勢

(1)アフガニスタンについて,安倍総理から,アフガニスタンの安定には,パキスタンの協力が鍵となっている旨述べたのに対し,シャリフ首相から,8月のカルザイ大統領のパキスタン訪問を含め,最近の状況について説明が行われ,アフガニスタンとも協力して地域の安定に取り組んでいく考えである旨述べました。

(2)インドについて,安倍総理から,本年7~8月,国境の管理ラインにおいて,パキスタン・インド間で,銃撃戦等が断続的に起きたことを懸念している旨,両国間の問題が対話を通じた平和的手段で外交的に解決されることを強く望む旨述べました。これに対して,シャリフ首相から,パキスタン・インドの間には色々な難しい問題があるが,シャリフ政権としては,インドとの対話を深めていきたいと考えており,この国連総会の機会に,シン首相との首脳会談を行う予定である旨述べました。


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