アジア

　中根副大臣は，インド財団等主催の「インド洋会議2018」（注）に出席し，約250名の参加者を前に，「自由で開かれたインド太平洋戦略」の意義・重要性を説明しつつ，同戦略の下での日本の取組についてスピーチを行いました。

• 中根副大臣スピーチ（PDF）

　中根副大臣は，ラニル・ウィクラマシンハ首相を表敬しました。同表敬において，両者は，自由で開かれたインド太平洋の実現に向け海上安保分野を中心とした協力をより一層進めるとともに，各経済案件でも引き続き協力を促進していくことで一致しました。

　中根副大臣は，ラクシュマン・キリエッラ外相代理との会談を行いました。同会談では，両者は海洋安保を含めた様々な二国間協力を推進することで一致するとともに，スリランカが，G7女性・平和・安全保障（WPS）パートナーシップ・イニシアチブの下，日本のパートナー国となったことを歓迎し，同イニシアティブにおいて協力を進めることで一致しました。

　中根大臣は，スリランカの海上物流の玄関口であるコロンボ港を訪問し，スリランカ港湾局関係者から同港の概要について説明を受けながら視察を行いました。

　中根副大臣は，コロンボ港東コンテナターミナルにて開催された，無償資金協力でスリランカ沿岸警備庁に供与する巡視艇の引渡し式に出席しました。中根副大臣は，同式典におけるスピーチにおいて，巡視艇の供与がスリランカ沿岸警備庁の海難救助，海上法執行や海洋環境保全の能力向上に資することを確信している，同じアジアの海洋国家として，自由で開かれ，安定かつ繁栄したインド洋の実現のため，引き続き手を携えていきたい旨述べました。

　中根副大臣は，ディサナヤケ・プランテーション産業大臣（スリランカ日本友好議連会長）と夕食をともにしながら，日スリランカ関係全般について，意見交換を行いました。

　中根副大臣は，パキスタン建国の父である，初代パキスタン総督ムハンマド・アリー・ジンナーの廟にて，献花を行いました。

　中根副大臣は，マクドゥーム・シャー・マヘムード・クレーシ外務大臣と会談を行いました。中根副大臣から，外務大臣就任への祝意を述べるとともに，引き続き両国関係を強化に努めていきたい旨述べました。これに対し，クレーシ外務大臣から，新政権発足直後の中根副大臣のパキスタン訪問は両国関係に前向きな効果をもたらすと歓迎しました。同会談において両者は，両国関係や北朝鮮情勢等について意見交換を行いました。

　中根副大臣は，イムラン・カーン首相を表敬しました。中根副大臣から，首相就任への祝意を述べるとともに，日本はパキスタンとの関係を重視しており，二国間関係を強化していきたい旨述べました。これに対し，カーン首相から，ナヤー・パキスタン（新しいパキスタンの意。カーン首相が掲げるスローガン），ナヤー日・パキスタン関係を築いていきたい旨述べました。その他，中根副大臣とカーン首相は，北朝鮮情勢やアフガニスタン情勢等について意見交換を行いました。

　中根副大臣は，アサド・ウマル財務大臣と会談を行いました。中根副大臣から，財務大臣就任への祝意を述べるとともに，パキスタンとの友好関係をさらに強化していきたい旨述べました。これに対し，ウマル財務大臣から，日本とパキスタンは長く良好な関係を有しており，これをさらに発展させたい旨述べました。その他，中根副大臣とウマル財務大臣は，両国経済関係，地域情勢等について意見交換を行いました。

　中根副大臣及びウマル財務大臣立ち会いの下で，無償資金協力「人材育成奨学計画」及び「ムルタン市気象レーダー整備計画」に係る交換公文の署名式が実施されました。中根副大臣は，署名式にて，これらの支援が，パキスタンの人材育成と強靱な社会の構築に寄与し，「ナヤー（新）・パキスタン」そして「ナヤー（新）・日パキスタン関係」の構築に貢献することを心から期待する旨述べました。