フィリピン共和国

令和8年1月15日
握手をする茂木外務大臣とラザロ・フィリピン外務大臣
共同記者発表を行う茂木外務大臣とラザロ・フィリピン外務大臣

 1月15日、現地時間午前9時15分(日本時間同日10時15分)から約120分間、フィリピン・マニラを訪問中の茂木敏充外務大臣は、マリア・テレサ・ラザロ・フィリピン共和国外務大臣(Hon. Maria Theresa Lazaro, Secretary of Foreign Affairs of the Republic of the Philippines)との間で、日・フィリピン外相会談及びワーキング・ブランチを行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭

  1. ラザロ外相から、茂木外務大臣のフィリピン訪問への歓迎の言葉とともに、国交正常化70周年となる本年、両国の間で協力を更に強化していきたい旨発言がありました。
  2. これに対し、茂木大臣から、日フィリピン国交正常化70周年であり、フィリピンがASEAN議長国の重責を担う本年の冒頭にフィリピンを訪問することができ、うれしいと述べた上で、二国間関係を一層強化していきたい旨伝えました。また、茂木大臣から、地域の戦略的環境が厳しさを増す中、法の支配に基づく「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の重要性が一層増しており、FOIP実現に不可欠な存在であるフィリピンと国際社会の諸課題での連携を強化したい旨述べました。

2 二国間関係

  1. 安全保障・海洋協力
    1. 両大臣は、今回の訪問に際しての「日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とフィリピン共和国政府との間の協定」(日・フィリピン物品役務相互提供協定(ACSA))の署名を通じ、昨年の日・フィリピン部隊間協力円滑化協定(RAA)発効に続き、両国間の安全保障協力の基盤が強化されていることを歓迎しました。
    2. 両大臣は、今回の訪問に際し、政府安全保障能力強化支援(OSA)初のインフラ整備案件であるフィリピン海軍のための複合艇格納施設及び進水路の建設に係る交換公文への署名が実現するとともに、フィリピン向けOSAの第一号案件である沿岸監視レーダーも昨 14 日フィリピンに到着し、両国間の安全保障協力の基盤が強化されていることを歓迎しました。
    3. また、茂木大臣は、ODAを通じた巡視船の供与に触れつつ、今後もフィリピンの海洋安全保障分野の能力強化に貢献していく意向を表明しました。
  2. 経済・その他の協力
    1. 両大臣は、治水や防災分野に加え、マニラ地下鉄や南北通勤鉄道等への協力を通じて首都圏の連結性向上に向けた取組を引き続き進めていくことを確認しました。
    2. 茂木大臣は、重要鉱物の輸出規制について国際社会の懸念が高まる中で、サプライチェーンの多角化が喫緊の課題である旨を指摘しました。その上で、両大臣は、経済安全保障分野でも協力を深めていく必要性を確認しました。
    3. ミンダナオ和平に関し、茂木大臣から、今後もミンダナオの安定・発展を後押ししていきたい旨述べました。その上で、両大臣は、今回の訪問に際しての、ミンダナオの開発支援のための無線通信インフラ整備に関する無償資金協力の交換公文への署名を歓迎しました。
    4. また、両大臣は、民生原子力分野やアジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の枠組みの下での今後の協力を確認しました。
    5. 加えて、茂木大臣から、昨年開催された大阪・関西万博へのフィリピンの参加に謝意を伝達するとともに、来年開催予定の2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)に向けた協力を要請しました。

3 地域・国際情勢

  1. 茂木大臣は、ASEANの安定は地域全体の繁栄にとって極めて重要であり、日本はASEANが一体性・中心性を発揮できるよう、本年ASEAN議長国であるフィリピンの取組に支援を惜しまない旨述べました。
  2. 茂木大臣からは現下のインド太平洋情勢について日本の考えを説明しました。その上で、両大臣は、東シナ海・南シナ海において、力や威圧による一方的な現状変更の試みが継続・強化されていることについての深刻な懸念を共有し、引き続き両国で緊密に連携していくことで一致しました。
  3. また、両大臣は、現下の厳しい国際情勢の中、二国間の取組だけでなく、日米フィリピンでの協力を一層深化させること及び米国のインド太平洋地域への関与が戦略的に重要であることを確認し、海洋安全保障分野を始め、協力を具体化していくことで一致しました。
  4. その他、両大臣は、ベネズエラ情勢、イランを含む中東情勢、核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮情勢についても議論し、こうした課題でも連携を確認しました。

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