フィリピン共和国

令和7年8月10日
記者のインタビューに答えるフィリピン残留日系人の竹井ホセ氏
フィリピン残留日系人の竹井ホセ氏の笹川平和財団訪問

 今般、外務省として、フィリピン残留日系人の方々の日本国籍取得に向けた取組を支援すべく、8月6日から10日にかけてフィリピン残留日系人である竹井ホセ氏の訪日を実施しました。

 竹井氏は訪日中に大阪での親族との対面、御尊父の勤務先の訪問及び墓参を実施したほか、東京で笹川平和財団及び外務省を訪問するとともに都内において学生との座談会を行いました。竹井氏からは、自身が待ち望んでいた訪日実現に対する感謝とともに、今回の訪日を通じた親族との対面等が自身の国籍取得につながることへの期待が示されました。

 フィリピン残留日系人の方々の切なる思いに応えることができるよう、外務省においては、引き続き可能な限りの支援を行っていきます。

(参考)フィリピン残留日系人について

  1. 第二次世界大戦前、多数の日本人男性が農産物(麻やココナッツ)栽培や商業活動のためフィリピンに移住した。こうした日本人は現地の方と結婚し子どもを持ったが、第二次大戦中に戦死したり、戦後本邦に引き揚げたりした結果、フィリピン人配偶者と子どもの多くが現地に取り残された。
  2. 戦後、フィリピンでは、激しい反日感情が巻き起こった。残留日系人は、危害を避けるため、日本人としてのアイデンテイティを封じ込め、ひっそりと生活することを余儀なくされた。日本人父親の存在を隠すため、多くは、日本人であることを示す書類を処分せざるを得なかった。
  3. その結果、当時、日本とフィリピンが共に父系血統主義を採っていたこともあり、残留日系人の多くが不自由な生活を余儀なくされた。
  4. 外務省は、1995年以降、現地日系人会の協力を得つつ、フィリピン残留日系人の方々の日本国籍取得を支援する事業を実施してきている。

フィリピン共和国へ戻る