フィリピン共和国

平成29年11月13日
ドゥテルテ・フィリピン大統領と握手を交わす安倍総理大臣 (写真提供:内閣広報室)
日・フィリピン首脳会談 (写真提供:内閣広報室)

1.本13日、午後8時45から約35分間(現地時間)、安倍晋三内閣総理大臣は、ASEAN関連首脳会議に出席するため訪問中のマニラ・フィリピンにおいて、ロドリゴ・ドゥテルテ・フィリピン共和国大統領(H.E. Mr. Rodrigo R. Duterte、 President of the Republic of the Philippines)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

(1)二国間関係

 冒頭、ドゥテルテ大統領から、長年の真の友人としての日本からの心のこもった支援には、いくら感謝してもしきれない旨繰り返し述べるとともに、マニラ首都圏地下鉄計画やマラウィ市復興及び治安テロ対策の案件等に関する交換公文が署名の運びとなったことは喜ばしく、日本の支援に改めて感謝する旨述べました。

 これに対し、安倍総理から、先月の大統領訪日時の東京での率直な意見交換は極めて印象的であった、東京で大統領を迎えて行った晩餐会に出演したフィリピン人歌手のビバリーさんを、今回はマニラまで呼び寄せて昨夜のガラ・ディナーにもトップバッターとして出演させていただいたこと、メニューに味噌を使ったスープを入れてもてなしていただいたことに感謝すると述べるなど、会談は終始和やかな雰囲気で行われました。

 また、安倍総理から、マニラ首都圏地下鉄計画やマラウィ市復興及び治安テロ対策の案件等に関する交換公文の署名を歓迎するとともに、国防当局間取決めの署名が行われた海自航空機TC-90の無償譲渡は、防衛協力を進める上で大きな一歩であると述べました。また、フィリピンにおける遺骨収集事業の早期再開に向けて、ドゥテルテ大統領の支援を求めたのに対し、ドゥテルテ大統領から、フィリピン国内でも調整を要するので、よく相談しながら進めたい等と述べました。

(2)地域情勢

 両首脳は、北朝鮮や南シナ海を含む地域情勢に関して意見交換を行いました。特に北朝鮮については、ドゥテルテ大統領からは、フィリピンは常に日本を支持するとの発言がありました。これに対し、安倍総理から、今回のASEAN関連首脳会議でも、議長声明の形で力強いメッセージを出したいと述べて、協力を求めました。

2.署名文書の交換

 会談終了後、両首脳の立ち会いの下、以下5件の署名文書の交換が行われました(署名・交換文書(概要)(PDF)別ウィンドウで開く)。

  • (1)円借款「マニラ首都圏地下鉄計画(フェーズ1)(第一期)」に関する交換公文(供与限度額1,045億3,000万円)
  • (2)円借款「幹線道路バイパス建設計画(III)」に関する交換公文(供与限度額93億9,900万円)
  • (3)無償資金協力「経済社会開発計画」(マラウィ市復興支援/沿岸監視レーダー機材供与)に関する交換公文(供与額25億円)
  • (4)円借款「カビテ州産業地域洪水リスク管理計画」に関する借款契約
  • (5)海自航空機TC-90移転に関する国防当局間取決め

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