マレーシア
日・マレーシア首脳会談
12月16日、午前11時30分から約25分間、岸田文雄内閣総理大臣は、日・ASEAN特別首脳会議に出席するため訪日中のアンワル・イブラヒム・マレーシア首相(Y.A.B. Dato' Seri Anwar bin Ibrahim, Prime Minister of Malaysia)と日・マレーシア首脳会談を行い、その後、両国間で文書の署名式及び署名された文書の交換式が行われたところ、概要は以下のとおりです。
会談及び文書署名・交換式には、日本側から、上川陽子外務大臣、齋藤健経済産業大臣、村井英樹内閣官房副長官他が、また、マレーシア側からは、モハマド・ハサン外務大臣、ザフルル・アジズ投資貿易産業大臣他が同席しました。
なお、会談終了後、両首脳は、日・マレーシア共同声明(「包括的・戦略的パートナーシップ」)を発出しました。
1 首脳会談
(1)冒頭
岸田総理大臣から、訪日いただいたこと、また、11月のマレーシア訪問時に温かく歓迎いただいたことに謝意を述べるとともに、今回、日・マレーシア関係を「包括的・戦略的パートナーシップ」に引き上げる共同声明の発表を歓迎する旨述べました。また、岸田総理大臣から、世界が歴史の転換点にある中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、人間の尊厳が守られる世界を確保すべく、マレーシアを含むASEANとの協力強化を重視していること、また、今回の特別首脳会議が、これまで築いてきた日本とASEANの「信頼」を次世代につなぎ、関係を更に強化していく機会となることを願う旨述べました。これに対し、アンワル首相から、今回の訪日にかかる日本側の歓迎に対する謝意が示されるとともに、今後、「包括的・戦略的パートナーシップ」の下、日・マレーシア関係を一層発展させていきたい旨の発言がありました。
(2)二国間関係
岸田総理大臣から、政府安全保障能力強化支援(OSA)を通じたマレーシア国軍に対する警戒監視用機材の供与や、外務・防衛間の戦略対話の立上げが決まったことを歓迎する旨述べました。
岸田総理大臣から、今回の「アジア・ゼロエミッション共同体」首脳会合を契機に、エネルギー移行や脱炭素化の協力を強化するとともに、JICAを通じた開発協力、サイバー、情報通信、サプライチェーン強靱化を含む経済安全保障、経済連携、人的交流等の分野で具体的な協力を進めていきたい旨述べ、アンワル首相から、これらの分野で日本との協力をより一層進めたい旨の発言がありました。
(3)地域及び国際的な課題への対応
両首脳は、地域・国際社会の諸課題についても意見交換を行い、引き続き連携していくことを確認しました。
2 文書署名・交換式
会談後、両首脳立ち会いの下、以下の二国間協力関連文書の署名・交換が行われました。
- 警戒監視用機材供与に係る交換公文(署名)
- 宇宙開発・利用に係る宇宙航空研究開発機構(JAXA)とマレーシア宇宙庁との間の協力覚書(交換)