アジア
日・メコン外相会議
現地時間7月22日、午後6時10分(日本時間同日午後7時10分)から約50分間、フィリピン・マニラにおいて、茂木敏充外務大臣及びレー・ホアイ・チュン・ベトナム社会主義共和国外務大臣(H.E. Mr. Le Hoai Trung, Minister of Foreign Affairs of the Socialist Republic of Viet Nam)による共同議長の下、第17回日・メコン外相会議が開催されたところ、概要は以下のとおりです。会議後、「日メコン協力戦略2024」の実施に関する第17回日・メコン外相会議共同議長声明を発出しました。
1 冒頭
茂木大臣から、メコン地域は、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向けて鍵となる地域であり、エネルギー危機、気候変動、詐欺拠点といった国境を越えた課題に直面する中、各国が連携して、経済、社会、安全保障など様々な面で自律性、強靱性を強化していくことが不可欠である旨述べました。また、エネルギー安全保障、重要鉱物を含む経済安全保障、AIなどの先端技術など、協力の裾野がかつてなく広がっていることに言及し、各国と二国間で進めている協力を、メコン地域の「面」でも展開することで、日・メコン協力を更に発展させ、共に、強く豊かになることを目指したい旨述べました。
2 日・メコン協力の進展
- メコン各国から、日本は不可欠なパートナーであるとして日本のメコン地域への支援とコミットメントについて高い評価と謝意が述べられるとともに、連結性強化、デジタル化、水資源管理、越境犯罪対策といった分野での更なる協力に期待が示されました。
- 茂木大臣から、エネルギー、越境犯罪、水資源管理、安全保障、連結性の5つの分野を日・メコン協力の優先事項としたい旨述べ、概要次のとおり説明しました。
- エネルギー
昨今の中東情勢の下での経済活動の継続や石油製品の安定供給のため、日本が提唱した「パワー・アジア」の枠組みも活用し、地域のサプライチェーンを共に強化していきたい。また、再生可能エネルギーの普及や省エネの推進、送配電網整備、域内送電の制度整備に関する人材育成などの取組を実施していく。
- 越境犯罪
詐欺拠点を含む組織的詐欺対策は喫緊の課題。日本はこれまでカンボジア、タイ、ベトナム及びラオスでデジタル捜査能力の強化事業を実施。今般、新たに、東南アジア諸国連合加盟国警察長官会議(ASEANAPOL)を通じ、各国の詐欺対策センター設立支援にも資金を拠出することとした。また、日本が新たにバンコクに配置した警察庁リエゾンも活用し、警察当局間の連携も強化していきたい。
- 水資源管理
日本の強みを活かしつつ、メコン本流及び支流の洪水・渇水対策に引き続き協力していく。メコン流域における鉱山開発や流域諸国の産業化に伴う水質汚濁に関して、流域の開発と環境保全を両立すべく、メコン河委員会(MRC)と連携しつつ適切な水質管理に向けた地域横断的な取組を支援していく。
- 安全保障
厳しさを増す国際情勢の中において、今後もメコン諸国の安全保障能力向上に貢献したい。また、北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源となっている、悪意あるサイバー活動による暗号資産窃取などを深刻に懸念しており、メコン地域各国のサイバーセキュリティ能力向上を支援していきたい。
- 連結性の強化 地域の開かれた発展のためには、交通インフラに加え、AI・デジタル、海洋、サプライチェーンなどの幅広い分野で連結性の向上が不可欠。カンボジア・タイ間の停戦合意の着実な履行や緊張緩和が重要であり、これが連結性向上につながる。対話促進や帰還民支援などの取組を通じて協力していきたい。
3 ミャンマー情勢
茂木大臣から、ミャンマーにおける暴力の即時停止、被拘束者の解放や当事者間の対話を含む政治的進展などの取組の進展が必要である旨説明し、メコン各国とも連携して、情勢改善につなげていきたい旨述べました。
4 総括
最後に、茂木大臣から、地域の強靱性と自律性の強化のため日・メコン協力を着実に進めていきたい旨述べ、各国より賛同及び日本の協力へ感謝の意が示されるとともに、「日メコン協力戦略2024」の実施に関する第17回日・メコン外相会議共同議長声明を発出することとしました。

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