カンボジア王国

平成28年3月25日
3月21日(月曜日)から3月22日(火曜日)にかけて,濵地雅一外務大臣政務官は,カンボジアを訪問し,カンボジア政府要人との会談等を行い,3月23日(水曜日),インドネシアのバリを訪問し,第6回バリ・プロセス地域閣僚会議(人の密輸・人身取引及び関連する国境を越える犯罪に関する地域閣僚会議)に出席したところ,概要は以下のとおりです。

カンボジア訪問

1 日程概要

21日:フン・セン首相表敬,ソー・ケン副首相兼内務大臣表敬,ハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣表敬,ロン・ビサロ外務国際協力省長官との会談,経済協力E/N署名式,プン・プレック浄水場視察,在留邦人との意見交換(プノンペン),故中田厚仁氏(国連ボランティア)慰霊碑への献花

22日:カンボジア地雷除去センター(CMAC)視察(プノンペン),故高田晴行警視(国連カンボジア暫定機構・文民警察官)への献花

2 主な行事の概要

(1)カンボジア政府要人との会談

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    フン・セン首相
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    ソー・ケン副首相兼内務大臣
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    ハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣
フン・セン首相,ソー・ケン副首相兼内務大臣,ハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣,ロン・ビサロ外務国際協力省長官との二国間関係,地域・国際場裡の協力等に関する意見交換の主要点は以下のとおりです。

ア 二国間関係全般
濵地政務官より,和平と安定を達成したカンボジアが過去10年で平均7%の目覚ましい経済成長を遂げたことを賞賛し,同国との戦略的パートナーシップの一層の強化に向けて協力していく考えを述べたのに対し,フン・セン首相をはじめとするカンボジア側からは賛同の意とともに日本の支援に対する高い評価と謝意が示されました。

イ 経済協力
濵地政務官より,今回署名された合計220億円に上る経済協力3案件に触れ,今後も我が国としてカンボジアの発展に向けた努力を上水道整備などの質の高いインフラ整備を通じ力強く支援する旨述べました。また,日本企業のカンボジアへの関心が高まっているとして,産業人材育成や投資環境整備に向けて協力する考えを示し,カンボジア側の取り組みを促しました。これに対して先方からは支援への感謝が示されました。

ウ 人的交流
濵地政務官より,本年3月の北九州市とプノンペン都との姉妹都市協定締結や本年9月の全日空による成田・プノンペン間定期直行便就航をはじめ,両国交流の進展について触れたところ,先方よりこれらを契機とした更なる交流の促進に対する期待が示されました。

エ 選挙改革支援
濵地政務官より,日系企業を含む民間企業が安心して経済活動を継続する上で政治的安定は重要であるとして,次回選挙が内外から信頼される形で実施されることへの期待を示し,そのためにカンボジア国家選管による選挙改革に対する支援を継続する旨述べました。これに対して先方から,日本の支援への感謝が述べられました。

オ 地域・国際場裡の課題
北朝鮮情勢,海洋の問題などについて意見交換を行いました。

(2)経済協力E/N署名式

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濵地政務官は,カンボジア首相府で行われた以下の我が国経済協力案件3件の署名式にフン・セン首相とともに立ち会いました(署名者:隈丸駐カンボジア大使及びハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣)。
第七次地雷除去活動機材整備計画(無償,13.72億円),チュルイ・チョンバー橋改修計画(無償,33.43億円),国道五号線改修計画(プレッククダム-スレアマアム間)(第二期)(円借款,172.98億円)。

(3)プン・プレック浄水場視察

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プノンペン市水道施設であるプン・プレック浄水場を訪問し,北九州市など地方自治体と連携した協力によって給水状況が大きく改善し,「プノンペンの奇跡」とまで言われるようになった様子を視察しました。

(4)カンボジア地雷除去センター(CMAC)視察

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濵地政務官より,対人地雷除去を対カンボジア支援の中で重視して取り組んできた旨述べ,2020年1月までの対人地雷完全除去に向けた取り組みの現状や課題について意見交換しました。

(5)在留邦人との意見交換

カンボジア日本人会や日本商工会等の代表との間で,カンボジア情勢の現状や日系企業の活動を中心に意見交換を行いました。

(6)慰霊碑献花

濵地政務官は,カンボジアにおける国連平和維持活動の中で命を落とした故高田晴行警視(国連カンボジア暫定機構・文民警察官)及び故中田厚仁氏(国連ボランティア)慰霊碑への献花を行いました。

第6回バリ・プロセス地域閣僚会議(人の密輸・人身取引及び関連する国境を越える犯罪に関する地域閣僚会議)出席

1 同会議には,62の国家,地域及び関係国際機関が参加し,ルトノ・インドネシア外務大臣及びビショップ・豪州外務大臣の共同議長の下,地域における人の密輸,人身取引及び関連する国境を越える犯罪についての現状や将来の取組等についての議論が行われました。濱地外務大臣政務官は,我が国の人身取引分野における取組やバリ・プロセスへの貢献について発言しました。

2 同会議では,バリ・プロセスの初めての試みとして共に非正規移住問題に取り組むためのバリ宣言が採択されました。
 
3 濱地外務大臣政務官は,同会議の機会に,議長であるルトノ・インドネシア外務大臣及びビショップ豪州外務大臣をそれぞれ表敬し,我が国としてバリ・プロセスに積極的に貢献していくことを伝え,二国間関係強化等についても意見交換を行いました。また,パト・PNG外務大臣及びクンブアンボラ・フィジー外務大臣と会談を行い,二国間関係等について意見交換を行いました。

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    ルトノ・インドネシア外務大臣
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    ビショップ・豪州外務大臣

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