報道発表

第48回南極条約協議国会議(ATCM48)(結果)

令和8年5月21日
開会式で挨拶をする国光外務副大臣
会議議場の様子
議長を務める宇山秀樹・南極条約協議国会議担当大使(中央)

 5月11日から21日まで、「第48回南極条約協議国会議(ATCM48)」が広島市において開催されました。この会議には、44か国及び関連団体から400名以上が参加しました。

  1. 日本での開催が1994年以来32年ぶりとなるこの会議では、宇山秀樹・南極条約協議国会議担当大使が議長を務めました。5月12日に行われた開会式には、国光外務副大臣、辻󠄀環境副大臣、松井広島市長が出席し、それぞれ挨拶を行いました。この中で、国光外務副大臣は、平和的利用と国際協力を基本とする南極条約は、平和のメッセージを発信し続けてきた広島と深い親和性があり、南極地域の平和利用や科学的調査活動と環境保護のための国際協力を進めていくことの決意を広島から世界に示すべき旨、また、環境保護議定書附属書VIの早期発効に向けて、同附属書の早期締結を求める旨呼びかけました。
  2. この会議の主な成果は以下のとおりです。
    1. 南極の環境保護
       2件の南極特別保護地区(ASPA)が新たに指定されました。また、全ての国が、海氷の減少によるコウテイペンギンの生存に対するリスクを認識して、コウテイペンギンの保護を優先事項として、そのための適切な手法について検討を継続することで一致しました。併せて、環境保護委員会(CEP)/南極海洋生物資源保存に関する科学委員会(SC-CAMLR)の合同ワークショップも開催され、南極における気候変動とモニタリングに関して議論が行われました。
    2. 透明性向上
       南極における各国の活動について情報交換の重要性を確認し、各国に情報共有を促す内容の決議が採択されました。
    3. 観光枠組み
       南極観光の増加及び観光活動の多様化等に対応するため、規制・管理の具体的な方法及びモニタリングの手法等について議論され、会期間にも議論を継続することで一致しました。
    4. 教育・アウトリーチに関するワークショップ
       各国が自国の取組について紹介し、第5回国際極年(2032ー33年)に向けた自国の取組について常時意見交換を行えるよう、オンラインフォーラムを立ち上げることで一致しました。  
    5. 協議国資格
       カナダ、ベラルーシ及び、トルコの申請について、南極地域における実質的な科学研究活動等の評価に則った議論が行われ、今後とも科学的な見地から協議を続けていくこととなりました。

     その他、今年南極観測70周年となる国立極地研究所の活動や、日本の南極における環境保護に関する取組につき、会議場内で展示が行われました。

(参考1)別添

 ATCM48開催国コミュニケ(全文(英文)(PDF)別ウィンドウで開く及び仮訳(和文)(PDF)別ウィンドウで開く

(参考2)南極条約協議国会議(ATCM)

 南極において積極的に科学調査活動を実施している国が協議国(29か国)と称され、南極地域の平和的利用、科学的研究の促進、生物資源の保護・保存等につき議論(年1回)。協議国が持ち回りで開催。同時に、南極条約環境保護議定書に基づき、環境保護委員会(CEP:Committee for Environmental Protection)も開催される。

(参考3)南極条約

  1. 1959年に日、米、英、仏、ソ連(当時)等12か国により採択され、1961年に発効。
  2. 2026年4月現在、締約国数は58。
  3. 南緯60度以南の地域に適用され、以下を主な内容とする。
  • 南極地域の平和的利用(軍事基地の建設、軍事演習の実施等の禁止)(第1条)
  • 科学的調査の自由と国際協力の促進(第2、3条)
  • 南極地域における領土権主張の凍結(第4条)
  • 核爆発及び放射性廃棄物処分の禁止(第5条)

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