報道発表

バングラデシュ人民共和国に対する無償資金協力「コックスバザール県及びバシャンチャール島におけるミャンマーからの避難民及びホストコミュニティのための食料及び栄養補助食品へのアクセス改善計画(WFP連携)」に関する書簡の署名・交換

令和7年9月29日

 9月29日(現地時間同日)、バングラデシュ人民共和国の首都ダッカにおいて、齋田伸一駐バングラデシュ人民共和国日本国特命全権大使と、ドミニコ・スカルペリ世界食糧計画(WFP)バングラデシュ事務所代表(Mr. Domenico SCALPELLI, Resident Representative and Country Director, WFP (World Food Programme) in Bangladesh)との間で、供与額5.00億円の対バングラデシュ無償資金協力「コックスバザール県及びバシャンチャール島におけるミャンマーからの避難民及びホストコミュニティのための食料及び栄養補助食品へのアクセス改善計画(WFP連携)」に関する書簡の署名・交換が行われました。

  1. ミャンマー連邦共和国からバングラデシュに逃れる避難民は、2017年(平成29年)の大規模流入後も継続して増え続けており、同国に滞在する避難民数は、自然増も合わせ、110万人を超えています。他方、国際社会からの支援は縮小しており、避難民向けの食料購入用Eバウチャー額の引下げ調整が開始される等、避難民の生命維持に直結する人道的危機(総合的食料安全保障段階(IPC)における人道的緊急事態を表すフェーズ4)が差し迫っています。特に脆弱な妊産婦や子供の間では急性栄養不良の蔓延が深刻化しており、避難民の受け入れ負荷がかかっているホストコミュニティでも同様の問題に直面しています。
  2. 本協力では、コックスバザール県及びバシャンチャール島において、ミャンマーからの避難民に対して食料購入用Eバウチャーを配布するほか、避難民及びホストコミュニティの妊産婦や子供向けに栄養補助食品を配布します。本協力により、食料品へのアクセス向上と栄養状況の改善が図られ、もってバングラデシュの社会脆弱性の克服に寄与することが期待されます。

(参考1)バングラデシュ人民共和国基礎データ

 バングラデシュ人民共和国は、面積約14万7千平方キロメートル(日本の約4割)、人口約1.74億人(2024年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)2,820米ドル(2024年、世界銀行)。

(参考2)Eバウチャーを通じた食料配布

 WFPが生体情報を含む裨益者(避難民)の情報が登録されたカード(Eバウチャー)に月毎に定められた金額を入金し、裨益者が、同カードを使って、WFPと提携した地域小売店において特定の食材から必要なものを選択して購入するシステム。


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