報道発表

岩屋外務大臣とワンガ太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長との会談

令和7年3月10日
笑顔で握手するワンガPIF事務局長と岩屋外務大臣
会談中の岩屋外務大臣とワンガPIF事務局長

 3月10日、午前11時20分から約30分間、岩屋毅外務大臣は、閣僚級招へいのスキームで訪日中のバロン・ディバベシ・ワンガ太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長(Hon. Mr. Baron Devavesi Waqa, Secretary General, Pacific Islands Forum)と会談を行ったところ、概要以下のとおりです。

  1. 冒頭、岩屋大臣から、PIF事務局の役割は、地域の平和、安定、繁栄にとって極めて重要であり、ワンガ事務局長と連携を強化しつつ、共に地域の課題に対応していきたい旨述べました。これに対し、ワンガ事務局長からは、日本による太平洋島嶼国地域に対する協力について日本国及び日本国民に対する謝意が示されるとともに、今後とも日本との連携を強化していきたい旨発言がありました。
  2. また、岩屋大臣は、太平洋島嶼国の強靱化は、インド太平洋地域の安定の鍵であるとの考えの下、太平洋島嶼国にとって「存続に関わる唯一最大の脅威」である気候変動への取組として、日本は、「太平洋強靱化ファシリティ(PRF)」に3百万米ドルの拠出を決定した旨伝達しました。その上で、PRFへの拠出は、昨年7月の第10回太平洋・島サミット(PALM10)のコミットメントが着実に果たされていることの好例である旨説明しました。これに対し、ワンガ事務局長は、今般の日本によるPRFに対する拠出は、太平洋島嶼国の直面する気候変動危機に対する日本の真剣な取組を示すものとして高く評価しました。
  3. 加えて、岩屋大臣から、日本は太平洋島嶼国地域の一体性とそれを体現するPIFの「2050年戦略」を強力に支持している旨伝達しました。両者は、日本と太平洋島嶼国地域との協力関係をより強固なものとすべく、日本とPIF事務局との間で意思疎通を緊密化するための高級事務レベルの対話を立ち上げることを確認しました。
  4. ALPS処理水の海洋放出について、岩屋大臣から、同放出に関しては安全性が確保されている旨説明するとともに、本年、国際原子力機関(IAEA)を通じて太平洋島嶼国を対象としたモニタリング能力構築支援を実施予定である旨伝達しました。また、今後も科学的根拠に基づき透明性をもって対応し、安心感を高めていく旨説明しました。これに対し、ワンガ事務局長から、こうした日本の取組への理解が示されました。
  5. このほか、両者は、地域情勢についても意見交換を行いました。

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