報道発表
日・モンゴル外相会談
令和7年3月4日


3月4日午後6時25分から、岩屋毅外務大臣は、外務省賓客として訪日中のバトムンフ・バトツェツェグ・モンゴル国外務大臣(H.E. Ms. Batmunkh BATTSETSEG, Minister for Foreign Affairs of Mongolia)と会談及びワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。
本会談に際して、両外相は、令和6年度対モンゴル無償資金協力「経済社会開発計画」2件(大気汚染測定機材供与及び下水道整備機材供与)に関する交換公文の署名・交換式を行いました。
- 岩屋大臣から、基本的価値を共有する日本とモンゴルが「平和と繁栄のための特別な戦略的パートナー」として協力・連携を強化することは益々重要であり、「自由で開かれたインド太平洋」の下で、二国間協力及びグローバルな課題解決に向けた連携を一層強化していきたい旨述べました。これに対し、バトツェツェグ大臣からは、「第3の隣国」である日本との関係をより一層深化させるべく、今後とも岩屋大臣と緊密に連携していきたい旨の発言がありました。
- 岩屋大臣から、7月前半で調整中の天皇皇后両陛下のモンゴル御訪問により、両国の友好関係が益々増進されていくことを期待しており、御訪問の準備に万全を期すべく、引き続き協力を得たい旨述べました。これに対し、バトツェツェグ大臣からは、両陛下の御訪問はモンゴルにとっても極めて重要な御訪問であるとして、これを成功させるため、モンゴル側としても万全の準備を行っているところであり、モンゴル国民も心待ちにしている旨の発言がありました。
- 両外相は、双方の努力により、「行動計画」に基づく具体的協力が進展していることを歓迎しました。両外相は、防衛装備品・技術移転協定の発効やOSA(政府安全保障能力強化支援)による支援の決定を踏まえ、政治・安全保障面での関連の協力を推進していくことを確認するとともに、経済面では、EPAの利活用促進等に関する実務協力を積み重ねていくことを確認しました。また、岩屋大臣から、両国の協力の新たな象徴であるチンギスハーン国際空港の拡張について、引き続き協力していく意向を表明しました。これに対し、バトツェツェグ大臣から謝意の表明がありました。さらに、岩屋大臣から、両首脳間で確認したあらゆる関係・協力の基盤は「人」であるとの共通認識の下、ODA等を通じた人材育成を継続するとともに、JENESYSや日本・モンゴル学生フォーラム等、両国の若者の交流を図っていく旨述べたのに対し、バトツェツェグ大臣は、モンゴル政府としても地方交流を含め人的交流を一層促進していきたい旨述べました。
- このほか、両外相は、グローバルな課題について意見交換し、モンゴルの推進する「10億本の植樹」国民運動に対する植林・植樹を伴う交流を通じた日本の協力を含め、地球規模課題での協力の進展を歓迎しました。また、北朝鮮情勢やウクライナ情勢を含む地域情勢について意見交換を行いました。岩屋大臣から、拉致問題へのモンゴルの理解と協力を改めて求め、バトツェツェグ大臣から賛意を得ました。