報道発表
ブータン王国に対する円借款「水力発電所建設計画」に関する書簡の署名・交換
令和7年2月17日
2月17日(現地時間同日)、インド共和国の首都ニューデリーにおいて、小野啓一駐ブータン王国日本国特命全権大使(インドにて兼轄)と、ヴェツォプ・ナムギャル駐日ブータン王国特命全権大使(H.E. Mr. Vetsop Namgyel, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the Kingdom of Bhutan to Japan)(インドにて兼轄)との間で、136億8,800万円を限度とする円借款「水力発電所建設計画」に関する書簡の署名・交換が行われました。
- 対象案件の概要
ブータンでは、河川の水量が減少する乾期(11~5月)には水力発電量が大きく落ち込むことから、国内の電力需要を賄うことが困難な期間が生じており、また今後、同国の経済成長等に伴い電力需要が増加することが予想されることから、国内の安定的な電力供給にかかる体制の構築が課題となっています。一方、同国は、雨期には余剰電力を近隣国に輸出しており、右は同国の年間総輸出額の約4割を占める主要産業となっています。
本件はブータン南東部のサムドゥプジョンカル県にあるジョモリ水力発電所(1基、90MW)及び南西部のサムツェ県にあるドゥルクビンドゥ水力発電所(2基、18MW及び8MW)を整備することにより、同国における安定的な電力供給にかかる体制の構築に貢献するとともに、雨期の近隣国への余剰電力輸出の促進を図り、もって同国の持続的な社会経済発展及び南西アジア地域の脱炭素化に寄与するものです。 - 供与条件
(1)金 利:円建て2.05%
(コンサルティング・サービス部分は0.55%)
(2)償還期間:25年(うち据置期間は7年)
(3)調達条件:一般アンタイド
(参考)ブータン王国基礎データ
ブータン王国は、面積約3万8,394平方キロメートル(日本の九州程の大きさ)、人口約78.2万人(2022年、世界銀行)、1人当たり国民総所得(GNI)は3,290米ドル(2022年、世界銀行)。