報道発表

バングラデシュ人民共和国に対する円借款(2件)に関する書簡の署名・交換

令和6年11月25日

 11月25日(現地時間同日)、バングラデシュ人民共和国の首都ダッカにおいて、岩間公典駐バングラデシュ人民共和国日本国特命全権大使と、モハンマド・シャハリアル・カデル・シディキ・バングラデシュ人民共和国財務省経済関係局次官(Mr. Md. Shahriar Kader Siddiky, Secretary, Economic Relations Division, Ministry of Finance, People’s Republic of Bangladesh)との間で、総額399億200万円を限度とする円借款2件に関する書簡の署名・交換が行われました。

1 対象案件の概要

(1)「チョットグラム下水道整備計画(調査・設計等のための役務)」(供与限度額16.96億円)

 人口の急増が見込まれるダッカに次ぐバングラデシュ第二の都市であるチョットグラム市において、現在未整備の公共下水道(下水処理場及び下水管渠等)を整備することにより、同市の適正な汚水処理の促進を図るものです。この協力により、同市における住民の生活・衛生環境の改善及び水環境の保全等につながることが期待されます。

(2)「ジャムナ鉄道専用橋建設計画(第三期)」(供与限度額382.06億円)

 近年のバングラデシュや近隣諸国の経済発展に伴い急増している鉄道によるコンテナ輸送の需要に対応するため、ジャムナ川流域において、既存のジャムナ多目的橋と並行して新たに鉄道専用橋を建設するための資金を融資します。これまで、2018年(平成30年)6月に第一期(供与限度額372億1,700万円)、2020年(令和2年)8月に第二期(供与限度額890億1,600万円)の円借款を供与し、今回はこれに続く第三期の融資となります。
 鉄道専用橋の建設により、2026年(令和8年)時点の整備区間の鉄道貨物輸送量は、2019年(令和元年)時点のそれと比べ約11.6倍にまで増加させることが想定され、同国内及び近隣諸国との輸送ネットワークの効率化により、同国の経済成長の加速化に寄与することが期待されます。

2 供与条件

(1)上記1(1)

     
  1. 金利:年0.2%(コンサルティングサービスのみ)
  2.  
  3. 償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
  4.  
  5. 調達条件:一般アンタイド

(2)上記1(2)

     
  1. 金利:年1.7%(コンサルティングサービス部分は年0.4%)
  2.  
  3. 償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
  4.  
  5. 調達条件:一般アンタイド


(参考1)バングラデシュ人民共和国基礎データ

 バングラデシュ人民共和国は、面積約14.7万平方キロメートル(日本の約4割)、人口約1.73億人(2023年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)2,860米ドル(2023年、世界銀行)。

(参考2)円借款

 開発途上国に対して必要な資金を緩やかな条件(低い金利や長い返済期間)で貸し付ける協力。開発途上国にとっては、日本への返済を前提とした資金であり、効果的な活用や自立的発展に繋がることが期待されます。


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