報道発表
第1回日・EU外相戦略対話
令和6年11月1日
11月1日、午後6時20分から、岩屋毅外務大臣は、ジョセップ・ボレル・フォンテジェス欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長(H.E. Mr. Josep Borrell Fontelles, High Representative of the European Union for Foreign Affairs and Security Policy, Vice-President of the European Commission)との間で第1回日・EU外相戦略対話(会談約40分及びワーキング・ディナー約90分)を行ったところ、概要は以下のとおりです。また、外相戦略対話に先立ち、日・EU戦略的パートナーシップ協定の批准書等の交換を行ったほか、共同記者発表を行い、日・EU安全保障・防衛パートナーシップを公表しました。
- 冒頭、岩屋外務大臣から、ボレル上級代表の母国であるスペインで発生した洪水について、犠牲になられた方々に哀悼の意を表し、御家族に対しお悔やみを述べるとともに、被害を受けた方々にお見舞いを述べました。
- さらに、岩屋外務大臣から、インド太平洋諸国として初めて、EUとの間で安全保障・防衛パートナーシップを発表できたことは大変喜ばしい旨述べ、両者は、今般発表した安全保障・防衛パートナーシップ、更に、本日批准書等の交換を行った日・EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)も基礎にして、安全保障を含む具体的な協力及び対話を強化することで一致しました。
- 日・EU関係
- 両者は、安全保障・防衛パートナーシップに関し、昨今の厳しい安全保障環境を踏まえ、日・EU間で、サイバー、宇宙、ハイブリッド戦への対応、海洋安全保障等における具体的な協力及び対話を強化していくことで一致しました。
- また、両者は、日・EU戦略的パートナーシップ協定及び日・EU経済連携協定の下で、政治・経済の両面で日・EU関係をより一層深化させていくことで一致しました。
- 岩屋外務大臣から、ボレル上級代表のリーダーシップにより、EUはインド太平洋戦略を公表し、インド太平洋閣僚会合を開催するなど、インド太平洋地域への関与を飛躍的に拡大したことを高く評価する旨述べました。その上で、両者は、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分であることを改めて確認し、自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向け、日・EU間で緊密に連携していくことを確認しました。
- 地域・国際情勢
両者は、10月31日の北朝鮮によるICBM級弾道ミサイル発射を含む東アジア情勢、ウクライナ情勢、中東情勢等の地域情勢について率直な意見交換を行いました。両者は、北朝鮮による兵士のロシアへの派遣を含め、最近の露朝軍事協力の進展の動きに対する深刻な憂慮を表明し、強力なウクライナ支援と厳しい対露制裁を継続していくことで一致しました。