報道発表
柘植外務副大臣と孫衛東・中国外交部副部長との会談
令和6年9月23日
9月23日午前10時10分(現地時間同日午前9時10分)から約80分間、中国を訪問中の柘植芳文外務副大臣は、孫衛東(そん・えいとう)中国外交部副部長と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、柘植副大臣から、9月18日に中国の深圳日本人学校の児童1名が男に襲われ逝去された事件を大変深刻に受け止め、この事件とその善後策について孫副部長と具体的に話すため、上川陽子外務大臣の指示を受けて北京を訪問した旨述べました。
- 柘植副大臣から、事件の動機を含む一刻も早い真相の解明と明確な説明、更には、子どもたちを始めとする中国に在留する日本人の安全確保のための具体的措置を強く求めました。また、再発防止の観点から、日本人学校関連のものを含む、根拠のない悪質で反日的なSNSの投稿についての取り締まりの徹底等の対応を求めました。
- これに対し、孫副部長から、遺憾・痛惜の意を改めて表明するとともに、遺族に対して必要な援助を行っていく旨、また、中国に在留する日本人を含む外国人の安全を守っていく、児童は全ての国において優先的に守られるべき対象であり、我々は今回起きた事に驚愕しており、いかなる暴力にも断固反対し、断固取り締まる旨述べました。その上で、事件当日の現場での中国側の対応状況等について説明がありました。
- さらに、柘植副大臣から、中国に在留する日本人の安全確保と再発防止のために、特に重点的な対応が必要な日本人学校に関する以下のような取組からなる対策の強化を、日中両国が協力して具体化して実施していく必要性を強調しました。
(1) 我が方各在外公館と日本人学校が所在する各地の治安当局との間の安全確保に関する情報交換
(2) 通学方法に応じた安全対策の実施
(3) 緊急事態発生時の初動対応に関する連携強化 - 双方は、本日の会談を踏まえ、日中双方の外交当局間でも、引き続き意思疎通を行っていくことを一致しました。
- このほか、柘植副大臣から、東シナ海情勢や最近の我が国周辺における中国の軍事活動、邦人拘束事案等についても提起し、中国側の対応を求めました。