報道発表

トンガに対する無償資金協力「経済社会開発計画」(防災・災害対策強化)に関する書簡の署名・交換

令和6年8月12日
無償資金協力署名式に臨む稲垣駐トンガ大使とフアカヴァメイリク・トンガ首相
無償資金協力の書簡交換後に握手をする稲垣駐トンガ大使とフアカヴァメイリク・トンガ首相

 8月12日(現地時間同日)、トンガ王国の首都ヌクアロファにおいて、我が方、稲垣久生駐トンガ王国日本国特命全権大使と先方フアカヴァメイリク・トンガ王国首相(Hon. HU‘AKAVAMEILIKU, Prime Minister of the Kingdom of Tonga)との間で、供与額2.72億円の消防関連機材供与のための無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換が行われました。

  1. トンガは南北620キロメートル、大小176余りの島が4つの諸島を構成した人口約10万人の島国です。地震が恒常的に発生している上に、毎年のようにサイクロンの脅威にさらされているなど、災害の多い国です。また近年、気候変動の影響により、増加している森林火災及び緊急事態への対応を強化するため、トンガ消防緊急事態庁は、首都及び離島における消防署の拡充を進める方針を立てています。本件は、こうした状況を受けて、同国からの支援要請に応えたものです。
  2. この協力では、トンガ政府に対し、消防関連機材(消防車、給水車等)を供与することにより、同国の森林火災及び緊急事態への対応を含む、防災サービスの質の向上を図り、もって社会の安定化を通じた同国の経済社会開発に寄与することが期待されます。
  3. 我が国は、本年7月18日に開催した第10回太平洋・島サミットの機会に発表した首脳宣言及び「共同行動計画」において、「気候変動と災害」分野を支援の柱の一つとして表明しており、この協力は同計画を具体化するものです。
(参考1)トンガ王国基礎データ

 トンガ王国は、面積720平方キロメートル、人口10万6,860人(2022年(令和4年)、世界銀行)、1人当たりの国民総所得(GNI)は4,930米ドル(2021年(令和3年)、世界銀行)。

(参考2)第10回太平洋・島サミット

 7月18日、岸田総理大臣とブラウン・クック諸島首相の共同議長の下、第10回太平洋・島サミット(PALM10)が開催され、日本、太平洋島嶼国14か国、仏領2地域、豪州、ニュージーランド計19か国・地域の首脳等及び太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長が参加した。トンガからは、フアカヴァメイリク首相が参加した。
 我が国は、PALM10において、太平洋諸島フォーラム(PIF)の「2050年戦略」に定められる7分野に沿い、(1)政治的リーダーシップと地域主義、(2)人を中心に据えた開発、(3)平和と安全保障、(4)資源と経済開発、(5)気候変動と災害、(6)海洋と環境、(7)技術と連結性の7つの分野を重点分野として、今後3年間にしっかりとした開発協力と6,500人以上の人的交流・人材育成を実施する旨表明した。

(参考3)「2050年戦略」(「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」)

 太平洋島嶼国が、将来に向けた共通の戦略として2022年(令和4年)に策定。7項目から成り、太平洋島嶼国の関心事項や問題意識が集約。


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