報道発表

上川外務大臣の「2024グローバル・ウィメン・リーダーズ・サミット」出席

令和6年6月27日
上川大臣とサミット出席者による集合写真

 上川陽子外務大臣は、6月24日から26日まで、イタリア・ミラノ近郊のロックフェラー財団ベラッジョセンターで開催された「2024グローバル・ウィメン・リーダーズ・サミット」に出席したところ、概要は以下のとおりです。

  1. 本サミットは、ロックフェラー財団及びジョージタウン大学WPS(女性・平和・安全保障)研究所が主催し、ヒラリー・クリントン元米国国務長官及びメレーン・バービア・ジョージタウン大学WPS研究所長が議長を務めました。主催者の招待を受けて、上川外務大臣、ヴィヨサ・オスマニ・サドリウ・コソボ共和国大統領など、現職及び元職の首脳や閣僚、研究者等の女性リーダーが参加し、現下の国際情勢や地球規模の課題を踏まえ、WPSを含め、紛争下における女性の参画やリーダーシップについて議論が行われました。
  2. 上川大臣は、24日の歓迎行事から26日の午前中のセッションまで参加しました。初日には、気候変動対策とSDGsに関する議論が行われ、上川大臣は主催者から「WPSを世界的に牽引するリーダー」として紹介されました。
  3. 25日には、上川大臣は、政治における女性の参画に関するセッションにおいてリードスピーカーを務め、なぜWPSに強い個人的な思いを抱くに至ったかについて率直に語った上で、外務大臣就任以降ウクライナ、パレスチナ、アフリカを訪問し、困難に直面する女性の様子を直接見聞きした経験を踏まえ、不透明感を増す現下の国際情勢における、女性のニーズや視点を生かした支援の重要性を主張しました。また、日本がWPSを主要外交政策の一つとして力強く推進するに当たり、WPSタスクフォースの設置による体制整備、WPSの視点を盛り込んだ具体的プロジェクトの実施、WPSを基軸とした連携ネットワークの強化という3つの方針で取組を進めている旨紹介し、会場の参加者全員から大きな拍手で賞賛されました。さらに、女性リーダーのあり方や課題、紛争の最前線で女性たちが直面する課題等に関するその他の各セッションでも議論に積極的に貢献しました。
  4. 26日には、上川大臣は、紛争の最前線に立つ女性リーダーに関するセッションにおいて、ウクライナ、アフガニスタン、イエメン及びスーダンにおける紛争の最前線で、それぞれの地域の平和と安定のためにリーダーシップを発揮する女性たちから実体験に基づく教訓についてプレゼンテーションを聞いた上で、WPSの視点を生かした我が国の取組についても紹介しました。
  5. 特にウクライナについては、ロシアによる侵略は国際秩序を揺るがすものであるとして強く非難するとともに、「今日のウクライナは明日の東アジアである」との考えの下、ウクライナへの支援の必要性を強く訴えました。また、困難な状況下においても人々が日常生活を送っていることについて思いをはせつつ、2月の日・ウクライナ経済復興推進会議の際に開催したWPSセッションや、そのとき立ち上げた「WPSひまわりフレンズネットワーク」など日本の取組を紹介しました。またスーダンについては、日本とIGAD(政府間開発機構)との連携やウォックナー事務局長との会談内容等を紹介したほか、上川大臣自身が議長を担う本年8月のアフリカ開発会議(TICAD)閣僚会合について説明しました。
  6. 本件会議では、全参加者が同じ宿舎施設に滞在し、朝食から夕食まで共にしつつ、同行者や通訳を伴わずに終日議論しました。このような集中的な議論を通じて、参加した各国の女性リーダーや平和構築専門家との間で緊密な関係を構築することができました。
(参考)女性・平和・安全保障(Women, Peace and Security: WPS

 2000年、国連安全保障理事会(国連安保理)において、同理事会史上初めて、国際的な平和と紛争予防、紛争解決には女性の平等な参画や紛争下の性暴力からの保護、ジェンダー平等が必要であると明記した「女性・平和・安全保障(Women, Peace and Security: WPS)に関する安保理決議第1325号」が全会一致で採択された。同決議及び関連決議を実施するため、日本はこれまで3次にわたり行動計画を策定・実施している。


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