報道発表

穂坂外務大臣政務官のセルビア共和国及びブルガリア共和国訪問

令和6年5月1日

 穂坂泰外務大臣政務官は、4月23日から28日にかけて、セルビア共和国及びブルガリア共和国を訪問したところ、概要は以下のとおりです。

1 セルビア訪問

(1)セルビア政府要人との会談

穂坂外務大臣政務官のダチッチ第一副首相兼外務大臣への表敬

ア  ダチッチ第一副首相兼外務大臣表敬
 4月25日、穂坂政務官は、イビツァ・ダチッチ・セルビア共和国第一副首相兼外務大臣(H.E. Mr. Ivica Dačić, First Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the Republic of Serbia)への表敬を行いました。
 穂坂政務官から、今回、ニコラ・テスラ火力発電所排煙脱硫装置の完工式に出席でき大変喜ばしい旨述べつつ、我が国は、西バルカン地域の平和と安定の鍵を握るセルビアとの関係を重視しており、引き続き様々な分野で協力したい旨述べました。
 これに対し、ダチッチ外相から、ニコラ・テスラ火力発電所排煙脱硫装置を含め、これまで日本がセルビアに対して行ってきた支援に対して感謝の意が述べられました。
 また、ダチッチ外相から、二国間関係を政治、経済、教育、科学などの様々な分野で更に深めていきたい旨発言があり、穂坂政務官からは、日本政府の施策である「西バルカン協力イニシアティブ」の下、日本企業による対セルビア投資が増加している旨述べました。両者は今後、経済分野を中心に様々な分野で協力していくことを確認しました。

ジェドビッチ鉱業・エネルギー大臣主催ワーキングランチに出席する穂坂外務大臣政務官

イ  ジェドビッチ鉱業・エネルギー大臣主催ワーキング・ランチ
 4月25日、穂坂政務官は、ドゥブラブカ・ジェドビッチ鉱業・エネルギー大臣(H.E. Ms. Dubravka Đedović, Minister of Mining and Energy)と昼食会を行いました。
 穂坂政務官から、近年、製造業分野を中心とした日本の対セルビア新規投資が増加しており、日・セルビア間の経済関係は著しく発展している旨指摘しつつ、更なる投資の誘致に必要と考えられる方策について意見交換しました。
 これに対し、ジェドビッチ大臣からは、穂坂政務官のニコラ・テスラ火力発電所排煙脱硫装置完工式出席に対し感謝を述べるとともに、両国間の経済分野での発展を嬉しく思う旨述べつつ、日本からセルビアに対して行われた支援に感謝の意が示されました。
 また、ジェドビッチ大臣から、セルビアのエネルギー分野における政策についても説明がありました。両者は今後もさらに経済関係を強化すべく、引き続き連携していくことを確認しました。

(2)ODA案件完工式・署名式・視察

ニコラ・テスラ火力発電所排煙脱硫装置完工式典で説明を受ける穂坂外務大臣政務官
ニコラ・テスラ火力発電所排煙脱硫装置完工式典でスピーチを行う穂坂外務大臣政務官

ア  ニコラ・テスラ火力発電所排煙脱硫装置完工式典
 4月25日、穂坂政務官は、ジェドビッチ鉱業・エネルギー大臣、イレーナ・ブーヨビッチ環境保護大臣(H.E. Ms. Irena Vujović, Minister of Environmental Protection)とともに、「ニコラ・テスラ火力発電所排煙脱硫装置建設」の完工式に出席しました。
 穂坂政務官はスピーチにおいて、新型コロナウイルス感染症拡大や物価高騰等の影響を受け、工事の実施に困難をきたした時期を乗り越え、日本・セルビア双方の関係者が共に協力したことと、本事業に携わった皆様のご尽力に対する御礼に加え、本件が石炭から再生可能エネルギーへの移行期にあるセルビアのグリーントランジションを促進する意味でも重要であり、日本としてセルビアの脱炭素化に向けた努力を引き続き支援していきたい旨述べました。

ズベズダラ病院医療機材引渡式にてスピーチを行う穂坂外務大臣政務官
ズベズダラ病院医療機材引渡式にて供与された救急車

イ  ズベズダラ病院医療機材引渡式
 4月24日、穂坂政務官は、ダニツァ・グルイチッチ保健大臣(H.E. Dr. Danica Grujičić, Minister of Health)、ペタル・スヴォルツァン・ズベズダラ病院院長代行(Acting Director, Prof. Dr. Petar Svorcan)立会いの下、ズベズダラ病院医療機材引渡式に出席しました。
 穂坂政務官はスピーチにおいて、我が国は人間の安全保障の理念に立脚し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成に向け、国際保健・医療体制の強化のための取組を行っており、その取組の一環として、ズベズダラ病院に対し、救急車及びX線撮影装置等を供与したもので、ベオグラード市民の皆様への保健医療サービスが一層向上することを期待する旨述べました。

人道支援団体チャイルズハートを訪問する穂坂外務大臣政務官

ウ  人道支援団体チャイルズハート訪問
 4月24日、穂坂政務官は、知的障害者の人道支援組織として設立されたNGOであるチャイルズハートが運営する施設を訪問しました。穂坂政務官は、チャイルズハートのゴラン・ロイェビッチ代表(Mr. Goran Rojević)と同NGOが運営する施設で活動するJICA協力隊員から、施設の概要及び活動内容の説明を受けるとともに、施設内を視察しました。

(3)日本企業関係者との懇談

現地日本企業関係者との記念写真

 4月24日、穂坂政務官は、現地の日本企業関係者と懇談しました。穂坂政務官から、日・セルビア経済関係が順調に発展している旨指摘しつつ、今後も日系企業の取組を力強く後押ししていく旨述べました。
 これに対し、出席した各日本企業関係者からは、セルビアにおける事業についての紹介やセルビアにおいて事業展開する利点を含め、様々な意見や期待が述べられました。また、両国間の貿易・投資を一層促進する方途につき、活発な意見交換が行われました。

2 ブルガリア訪問

(1)ブルガリア政府要人との会談

アンゲリエヴァ・ブルガリア外務副大臣と握手をする穂坂外務大臣政務官

ア  アンゲリエヴァ外務副大臣との会談
 4月26日、穂坂政務官はマリア・アンゲリエヴァ・ブルガリア共和国外務副大臣(Ms. Maria Anguelieva, Deputy Minister of Foreign Affairs of the Republic of Bulgaria)を表敬しました。穂坂政務官は、本年の「3つの周年」(注:交流開始115年、外交関係樹立85年、外交関係再開65年)を契機に、民主主義等基本的価値を共有する両国の関係が更に発展することを期待している旨述べました。また両者は、厳しさを増す国際情勢の中で、両国が多国間協力の場においても協力を拡大していくことで一致したほか、欧州や東アジアを含む地域情勢について意見交換を行いました。

ドンチェフ対日友好議連会長及びナザリャン国民議会議員との夕食会の場での記念写真

イ  対日友好議連会長との夕食会
 4月26日、穂坂政務官は、トミスラブ・ドンチェフ対日友好議連会長(Mr. Tomislav Donchev, Chairperson, Bulgaria – Japan Friendship Group of the National Assembly of the Republic of Bulgaria)及びラヤ・ナザリャン国民議会議員(Mrs. Raya Nazaryan, Member of National Assembly)と懇談し、議会間交流をはじめとする日・ブルガリア関係の促進等について意見交換しました。

(2)日系企業訪問

(写真)日系企業のSEGA社事務所を訪問する穂坂外務大臣政務官

 4月26日、穂坂政務官は、ビジネスパーク内にあるSEGA社事務所を訪問し、プログラム開発者らによる製品デモンストレーション等の視察を行いました。穂坂政務官は、同社関係者との意見交換の中で、同社の進出は、日本企業と優秀なIT人材を抱えるブルガリアとのビジネス交流の好例である旨述べました。

(3)日本語教育

ブルガリアの日本語教育関係者・学生と交流する穂坂外務大臣政務官

ア  日本語教育関係者・学生との交流
 4月26日、穂坂政務官は、ソフィア市第18総合学校(平成26年外務大臣表彰受賞)を訪問し、ラリッツァ・キリロヴァ校長(Ms. Ralitsa Kirilova, Director of 18 Comprehensive School "William Gladstone")をはじめ、日本語教師や日本語学習学生らと面会し、授業を視察するとともに、ブルガリアにおける日本語教育事情に関する意見交換を行いました。

日本語弁論大会に出席し、関係者への謝意を述べる穂坂外務大臣政務官

イ  日本語弁論大会出席
 4月27日、穂坂政務官は、第30回日本語弁論大会に出席しました。開会式では、同コンテストの関係者への謝意を述べたほか、出場者を激励しました。


報道発表へ戻る