報道発表
セネガル共和国に対する無償資金協力「カザマンス地方における女性の水産加工業従事者及びそのコミュニティの生活の質及び生計向上計画(FAO連携)」に関する書簡の交換
令和6年2月28日
2月27日(現地時間同日)、セネガル共和国の首都ダカールにおいて、伊澤修駐セネガル共和国日本国特命全権大使と、グアントウ・ロベール・グエイ国際連合食糧農業機関(FAO)西アフリカ地域支所コーディネーター兼セネガル事務所代表(Mr. Gouantoueu Robert GUEI, Sub-Regional Coordinator for West Africa and Representative in Senegal, Food and Agriculture Organization of the United Nations)との間で、供与額2.75億円の無償資金協力「カザマンス地方における女性の水産加工業従事者及びそのコミュニティの生活の質及び生計向上計画(FAO連携)」に関する書簡の交換が行われました。
- セネガルは、西アフリカ地域有数の水産国で、水産セクターは同国の輸出総額の約12%を占めるとともに、動物性タンパク質の需要の70%以上を供給しています。同セクターの大半を占める小規模漁業の水揚げ量の30~40%は、小規模加工場で燻製等の加工をしており、同分野は、貧困や失業との闘いにおいて重要な役割を担っています。また、水産加工従事者の大半が女性であることから、女性の社会・経済力の強化の点でも高い潜在力を有しています。一方、燻製加工等の技術や設備が不十分なため、品質の低下、非効率な作業、加工業者の健康被害や火災リスク、木材の大量消費等の問題が生じており、これらの解決が課題となっています。
- この協力は、漁業の重要拠点であるものの治安情勢や貧困等の不安定要因の多い南西部カザマンス地方において、水産加工施設の整備や研修を実施することにより、女性の水産加工従事者とそのコミュニティの生活の質と生計の向上を図り、同地域の持続的発展と食料安全保障に貢献することをもって、セネガルにおける格差是正とレジリエンス強化に寄与することを目的とするものです。
- 我が国は、2022年8月に開催した第8回アフリカ開発会議(TICAD8)において、アフリカにおけるブルーエコノミーの発展のために、持続可能な水産の推進を支援することを表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。
(参考)セネガル共和国基礎データ
セネガル共和国の面積は約19.7万平方キロメートル(日本の約半分)、人口は約1,732万人(2022年、世界銀行)、人口一人当たりの国民総所得(GNI)は1,640米ドル(2022年、世界銀行)。