報道発表
日・フィリピン外相会談
令和5年12月16日


12月16日、午後2時10分から約30分間、上川陽子外務大臣は、日・ASEAN特別首脳会議の関連行事に出席するため訪日中のエンリケ・マナロ・フィリピン共和国外務大臣(Hon. Enrique A. Manalo,Secretary for Foreign Affairs of the Republic of the Philippines)と外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭
上川大臣から、訪日を歓迎した上で、今月3日のミンダナオ島での地震及び爆発事件により亡くなられた方々に心から哀悼の誠を捧げ、負傷者の方々にお見舞いを述べました。さらに、上川大臣から、両首脳による相互訪問を始め、日比・日米比の緊密な連携が実現しているほか、安全保障、経済、人的交流等の分野での協力を含め、大きな成果を上げることができている旨述べました。これに対し、マナロ大臣から、今回の訪日にかかる日本側の歓迎に対する謝意が示されるとともに、外相間で頻繁に連携できていることを歓迎しつつ、上川大臣との間で、日・フィリピン間における安全保障・防衛、経済、人的交流等の幅広い分野における協力を一層発展させていきたい旨の発言がありました。 - 二国間関係
上川大臣から、政府安全保障能力強化支援(OSA)による沿岸監視レーダーの供与を着実に実施するとともに、ODAによる巡視船供与等を通じて、法の支配に基づく海洋安全保障・秩序の維持・強化に向けた協力を更に強化したい旨述べました。両外相は、部隊間協力円滑化協定(RAA)交渉の早期妥結に向け、引き続き調整していくこと、また、日米比協力の具体化や防衛装備・技術協力を着実に進めていくことで一致しました。
上川大臣から、今回の「アジア・ゼロエミッション共同体」首脳会合等を契機に、エネルギー移行や脱炭素化の協力を強化するとともに、引き続きインフラ協力も着実に進めたい旨述べ、マナロ大臣から、これまでの日本の協力に対する謝意とともに、これらの分野で日本との協力を更に進めたい旨の発言がありました。 - 地域及び国際的な課題への対応
両外相は、地域・国際社会の諸課題についても意見交換を行い、南シナ海、北朝鮮、ハマスによるフィリピン人の人質の問題を含めたイスラエル・ガザ情勢等の諸課題について引き続き連携していくことを確認しました。