報道発表
トンガ王国に対する無償資金協力「ファアモツ国際空港整備計画」に関する書簡の交換
令和7年8月19日
8月19日(現地時間同日)、トンガ王国の首都ヌクアロファにおいて、稲垣久生駐トンガ王国日本国特命全権大使とアイサケ・エケ首相(Hon. Dr. ‘Aisake Valu EKE, the Prime Minister of the Kingdom of Tonga)との間で、供与額25.49億円の無償資金協力「ファアモツ国際空港整備計画」に関する書簡の交換が行われました。
- トンガ王国は、南北約800キロモートルに点在する約170の島々で構成される島嶼国であり、航空路は、人々の国内外移動や物資輸送、観光、貿易などの社会サービス提供において、重要な役割を担っています。ファアモツ国際空港は、首都があるトンガタプ島に所在する同国の主要なゲートであり、拡大する航空需要に併せ、改修が必要となっています。
- 本計画では、我が国が1989年に整備したファアモツ国際空港の国際線旅客ターミナルビルの拡張・改修及びその付帯施設等を整備することにより、同空港の利便性の向上を図り、同国及び地域の連結性を強化し、トンガの産業基盤強化に寄与することを目的としています。
- 我が国は、昨年(2024年)7月18日に開催した第10回太平洋・島サミットの機会に発表した首脳宣言及び共同行動計画において、「技術と連結性」分野を支援の柱の一つとして表明しており、この協力は同計画を具体化するものです。
(参考1)トンガ王国基礎データ
トンガ王国は、面積720平方キロメートル、人口10万4,175人(2024年、世界銀行)、1人当たりの国民総所得(GNI)は5,520米ドル(2024年、世界銀行)。
(参考2)第10回太平洋・島サミット
2024年7月16日~18日、岸田総理大臣(当時)とブラウン・クック諸島首相の共同議長の下、第10回太平洋・島サミット(PALM10)が開催され、日本、太平洋島嶼国14か国、仏領2地域、豪州、ニュージーランド計19か国・地域の首脳等及び太平洋諸島フォーラム(PIF)事務局長が参加した。トンガ王国からは、フアカヴァメイリク首相(当時)が参加した。
我が国は、PALM10において、太平洋諸島フォーラム(PIF)の「2050年戦略」に定められる7分野に沿い、(1)政治的リーダーシップと地域主義、(2)人を中心に据えた開発、(3)平和と安全保障、(4)資源と経済開発、(5)気候変動と災害、(6)海洋と環境、(7)技術と連結性の7つの分野を重点分野として、今後3年間にしっかりとした開発協力と6,500人以上の人的交流・人材育成を実施する旨表明した。
(参考3)「2050年戦略」(「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」)
太平洋島嶼国が、将来に向けた共通の戦略として2022年(令和4年)に策定。7項目から成り、太平洋島嶼国の関心事項や問題意識が集約。