報道発表

日英EPA合同委員会第2回会合

令和5年10月29日
ベイデノック英国ビジネス貿易相兼女性・平等担当相と握手する上川外務大臣
日英EPA合同委員会第2回会合の様子

 10月29日、午後4時15分から約1時間、上川陽子外務大臣は、G7大阪・堺貿易大臣会合出席のため訪日中のケミ・ベイデノック英国ビジネス貿易相兼女性・平等担当相(The Rt Hon Kemi Badenoch MP, Secretary of State for Business and Trade, President of the Board of Trade, and Minister for Women and Equalities)との間で、日英包括的経済連携協定(日英EPA)に基づき設置された合同委員会の第2回会合を開催しました。

1 冒頭発言

  1. 冒頭、上川大臣は、英国が基本的価値を共有するグローバルな戦略的パートナーであり、経済分野での日英関係の礎となっている日英EPAの実施状況を確認し、日英間の協力関係を更に強化・促進したい旨述べました。
  2. これに対し、ベイデノック・ビジネス貿易相は、初めて訪日でき嬉しく思う、本日の合同委員会を機に、日英ビジネス・貿易関係の一層の強化に向けて協力してきたい旨述べました。

2 EPA実施状況及び今後の協力

  1. 上川大臣から、2022年は前年比でEPAを活用した日本の英国からの輸入額が約1.5倍に増加し、日本から英国への同輸出額が倍増するなど、日英EPAが積極的に活用されている旨述べ、両大臣はEPAの活用促進に向けて引き続き協力していくことで一致しました。
  2. 貿易及び女性の経済的エンパワーメントに関し、両大臣は、EPAが創出する機会や利益を女性が十分に享受できるように両国で具体的協力を積み上げていくことで一致しました。
  3. 上川大臣は、これまで我が国が日英EPAの専門委員会等の際に累次働きかけを行った結果、英国が日本産食品の輸入規制措置を撤廃したことは、被災地の復興を後押しするものとして歓迎しました。また、上川大臣は、被災地復興の観点から、ALPS処理水の海洋放出に係る日本の取組に英国から示された理解・支持に対して謝意を表しました。

3 G7大阪・堺貿易大臣会合及びWTO

  1. 上川大臣は、ベイデノック・ビジネス貿易相のG7大阪・堺貿易大臣会合への貢献に謝意を示し、来年2月のMC13を見据え、自由で公正な多角的貿易体制の維持・強化につき、率直で有意義な意見交換を行うことができた旨述べました。
  2. 両大臣は、G7での議論をMC13の成果に繋げるべく、紛争解決制度の見直しを含むWTO改革等について、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

4 英国のCPTPP加入手続

  1. 上川大臣は、7月のCPTPPへの英国の加入議定書署名を歓迎し、CPTPPを常に先進的な魅力ある枠組として維持するために、長年、貿易分野で責任ある行動を取り続けている英国の知見と貢献に期待する旨述べました。
  2. 両大臣は、CPTPPの価値と戦略的意義を守るべく、参加国全体の連帯を強めていくことで一致しました。

5 サプライチェーンの強靭化及び経済的威圧に関する協力

 上川大臣から、特定国に過度に依存した経済・貿易関係の脆弱性が露呈する中、経済安全保障上の要請を踏まえ、サプライチェーンの強靱性が不可欠である旨及び経済的威圧に対処する上でG7の連携が重要である旨述べ、ベイデノック・ビジネス貿易相はこれに同意し、両大臣は今後も密接に連携していくことで一致しました。

6 結語

 両大臣は、日英EPA及び日英間の経済関係強化の重要性について確認し、今後も日英EPA合同委員会や様々な場を通じて緊密に連携していくことで一致しました。

 (参考)合同議事録(英文(PDF)別ウィンドウで開く


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