報道発表

G7大阪・堺貿易大臣会合
セッション4「経済的威圧/サプライチェーン強靱化」及び「閉会セッション」概要

令和5年10月29日
セッション4会場の様子
セッション4に出席する上川外務大臣

 10月29日、午後1時20分から約65分間、上川陽子外務大臣は、大阪において、セッション4「経済的威圧/サプライチェーン強靭化」に出席し、その後同日午後2時30分から約10分間、同会合の「閉会セッション」へ参加したところ、概要は以下のとおりです。

1 セッション4 経済的威圧/サプライチェーン強靱化

  1. 冒頭、上川大臣から、複雑に絡み合う国際的な経済的依存関係の下、経済的威圧への対応や、サプライチェーン強靱化に向けたG7連携の重要性を強調しました。
  2. 続いて参加閣僚の間で活発な議論が交わされ、経済的威圧については、G7広島サミットにおいて首脳間で立ち上げを確認した「経済的威圧に対する調整プラットフォーム」、また、それに資する形での貿易関係者による取組の進展を歓迎し、G7として更なる前進を図っていくことで一致したほか、第三国との連携強化及び重要性が強調されました。また、迅速な情報共有や共同での対応について、世界貿易機関(WTO)の場を含めてG7の共同の取組を継続することで一致しました。
  3. さらに、サプライチェーン強靱化については、G7として広島サミットで確立した「強靱で信頼性のあるサプライチェーンに関する原則」を全ての国が採用することを奨励すること、これが新興国や発展途上国の包摂的な成長を達成する上で主要な役割を果たし得ることを再確認しました。また、経済的依存関係を武器化せず、自由で、公正で、互恵的な経済及び貿易関係を構築し、より広い国際社会との連携を加速させることや、サプライチェーンの主要な担い手である民間セクターへの関与強化の必要性についても一致しました。
  4. また、ALPS処理水の海洋放出後の日本産水産物に対する輸入規制措置については、科学的根拠に基づく冷静な対応が必要である点を改めて説明し、各国からは、日本の立場について理解し、支持する旨の発言がありました。

2 「閉会セッション」

  1. 閉会に際し、上川大臣は、世界が複合的な危機に直面し、WTO体制に基づく国際経済秩序も重大な挑戦にさらされている中、今回のG7大阪・堺貿易大臣会合を通じて、WTOを中核とする自由で公正なルールに基づく多角的貿易体制を守り抜くこと、WTOが時代の要請に応えられるようその改革を進めていくことに対するG7の連携と強いコミットメントを示すことができたと述べました。
  2. 上川大臣は、今次会合での議論を踏まえて、まずは4か月後のMC13の成功に向けて、更にはMC13後の議論も見据えて、引き続きG7で緊密に連携をして課題に取り組んでいくと同時に、グローバル・サウスの国々を含むG7を越えた国際的なパートナーとの連携も一層強化していきたいと述べました。また、上川大臣は、これらの取組において包摂性の観点やSDGsの理念を踏まえることが重要である旨述べました。
  3. 各国からは、今次会合の成功に向けたG7議長国日本の尽力に謝意が示されるとともに、イタリア議長国下でも、G7貿易大臣会合を通じて、G7が緊密に連携していくことへの期待が示されました。
  4. 今回の会合の成果文書としてG7貿易大臣声明が採択されました。

[参考]G7貿易大臣声明(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く


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