報道発表
小田原副大臣とビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長とのオンライン会談の実施
令和4年5月30日
5月30日、午後5時50分から約20分間、小田原潔外務副大臣は、ファティ・ビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長(Dr. Fatih Birol, Executive Director of the International Energy Agency)との間で、オンライン会談を実施しました。
- 冒頭、小田原副大臣から、3月の閣僚理事会に続きオンラインで再会でき光栄である旨述べました。また、ロシアによるウクライナ侵略に非常に心を痛めており、エネルギーを巡る厳しい状況を打破するため、国際社会の連帯が必要である旨強調しました。更に、エネルギー安全保障を確保しつつ、ロシアへのエネルギー依存を低減するため、原油・天然ガスの供給源の多角化をはじめ、戦略的な取組を進めていくことの必要性について述べました。
- これに対し、ビロル事務局長から、ロシアによるウクライナ侵略に起因するエネルギー市場の混乱を受け、原油及びガスの安全保障確保のための取組におけるIEAとの緊密な連携に加え、重要鉱物資源のサプライチェーン強靭化のための拠出などの日本政府の協力的な姿勢に感謝の意が改めて表明されました。また、IEAとしては、本年3月の2022IEA閣僚理事会での合意事項を着実に実行しつつ、引き続き世界のエネルギー市場の安定化に向けて加盟国とも連携していく旨述べました。
- 小田原副大臣からは、重要鉱物資源のサプライチェーン強靭化やインド等IEA非加盟国との連携強化を始めとする閣僚理事会の合意事項については着実な実施が重要であり、引き続き、外務省として全面的に後押ししていく旨述べました。
- 両者は、エネルギー安全保障と脱炭素化目標の両立に向け一層協力を強化していくことで一致しました。
(参考1)国際エネルギー機関(IEA)
第1次石油危機後の1974年に、キッシンジャー米国務長官(当時)の提唱を受けて、OECDの枠内における自律的な機関として設立された国際機関。石油供給途絶時の共同対応を主たる目的とするほか、近年は、エネルギー安全保障の確保、経済成長、環境保護、世界的なエンゲージメントにも取り組む。本部はフランスの首都パリに所在。
(参考2)ファティ・ビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長
トルコ出身。IEAチーフ・エコノミスト兼グローバル・エネルギー経済局長を経て、2015年から現職(現在2期目)。2013年に旭日中綬章を受章。2021年に米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出。2022年3月に実施された閣僚理事会において、2023年9月から3期目(4年間)を務めることが決定された。