報道発表
新たなサービス貿易協定(TiSA)交渉の進展(参加国・地域による共同発表)
平成25年6月28日
- 6月28日(現地時間同日),スイスのジュネーブにおいて,新サービス貿易協定(TiSA; Trade in Services Agreement)交渉参加国・地域は,TiSA策定のための議論が進展し,本格的な交渉段階に移ったことを確認する共同発表を行いました。
- 昨年来,世界貿易機関(WTO)に加盟する有志国・地域により,サービス貿易の一層の自由化に向けた新しい協定を策定するための議論が続けられてきました。この協定は,TiSAと通称されており,我が国もWTOの主要な加盟国として議論に積極的に参加しています。
- 我が国は,サービス貿易という重要分野における早期の合意形成に向けて,関係国と連携しつつ,引き続き積極的に取り組んでいく考えです。
(参考1)TiSA交渉の参加国・地域(22か国・地域(EU各国を含めると48か国))
日本,米国,EU,カナダ,豪州,韓国,香港,台湾,パキスタン,ニュージーランド,イスラエル,トルコ,メキシコ,チリ,コロンビア,ペルー,コスタリカ,パナマ,パラグアイ,ノルウェー,スイス,アイスランド(2013年6月現在,次回会合からリヒテンシュタインが参加)。
(参考2)サービス貿易とTiSA
(1)ウルグアイ・ラウンド交渉(1986-94年)の結果,1995年,世界貿易機関(WTO)の発足に伴い「サービス貿易に関する一般協定(略称GATS)」が発効。これはサービス貿易に関する初めての多数国間協定。
(2)GATS発効後18年以上が経過し,GATS以上の自由化を実現するための協定が必要との認識に基づき,WTOドーハ・ラウンド交渉(2001年開始)とは別の取組として,有志国がTiSA策定に向けて集中的に議論している。
(3)TiSA交渉に参加する国・地域の間では,交渉対象から特定分野をあらかじめ除外しないこと,現行のルールを強化すること等で意見の一致をみている。
(参考3)有志国・地域による共同発表「前進する新サービス貿易協定の交渉」(6月28日)
(和文仮訳)
(1)サービス貿易の自由化を進展させることを目指し,新しいアプローチを模索している複数のWTO加盟国・地域は,新サービス貿易協定(TiSA)に関するこれまでの議論の成果に満足している。
(2)交渉に先立ち必要な協議と手続を経て,我々は完全な交渉段階に入っている。
(3)我々は,サービス貿易自由化のための目的を共有する他のWTO加盟国・地域が,我々の取組に加わることを奨励する。