報道発表
日・カンボジア外相電話会談
10月30日、午後5時40分から約25分間、上川陽子外務大臣は、ソック・チェンダ・サオピア・カンボジア王国副首相兼外務国際協力大臣(H.E. Mr. Sok Chenda Sophea, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia)と電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
1 冒頭
上川大臣とソック・チェンダ・サオピア副首相は、互いの就任に祝意を伝えました。ソック・チェンダ・サオピア副首相から、1992年に日本がカンボジアPKOに自衛隊を派遣して以来、カンボジアの発展に対する日本の貢献は大きく、カンボジアの和平・復興・経済開発への日本の支援をカンボジアは忘れたことがないとして謝意が述べられました。また、上川大臣から、両国の「包括的戦略的パートナーシップ」の強化と法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化のため連携していきたい旨述べ、両者は、関係を強化していくことを確認しました。
2 二国間関係
上川大臣から、日・カンボジア間では、活発なハイレベルでの意思疎通が行われていることを歓迎し、安全保障分野では、海上自衛隊によるリアム海軍基地訪問などを通じて協力を進めたい旨述べました。また、上川大臣から、経済分野では、更なる投資誘致のため、進出している日系企業が抱える問題への対応を要請するとともに、経済社会開発においては、デジタル分野や連結性強化、ガバナンス分野での協力を推進したい、健全な民主主義社会の構築においては、国民が多様な意見を表明し得る環境が重要であり、日本は、引き続きカンボジアの民主的発展を後押ししていく旨述べました。
これに対し、ソック・チェンダ・サオピア副首相から、カンボジアの民法典の整備における日本の協力に謝意が表明され、ガバナンス分野の協力を引き続き強化していきたい、また、日系企業のカンボジア投資をさらに促進していくため日本の関係者と連携していきたい旨述べ、両者は、地域の連結性強化を推進していくことで一致しました。
3 地域・国際情勢
- 両者は、12月の日・ASEAN友好協力50周年特別首脳会議に向けて連携していくことを確認しました。
- 上川大臣から、女性・平和・安全保障(WPS)の推進の重要性について述べました。これに対し、ソック・チェンダ・サオピア副首相から、カンボジアは現在PKOに人員を派遣しており、その中で女性も多く活躍している、また、カンボジアはウクライナの地雷除去について日本と協力している旨述べ、両者は、今後、様々な分野で一層緊密に連携していくことで一致しました。