報道発表
日・ハンガリー外相会談
令和3年3月9日
3月9日、午後3時15分から約55分間、茂木敏充外務大臣は、第14回国連犯罪防止刑事司法会議(京都コングレス)出席のため訪日中のシーヤールトー・ペーテル・ハンガリー外務貿易大臣(H.E. Mr. Péter SZIJJÁRTÓ, Minister of Foreign Affairs and Trade of Hungary)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、茂木大臣から、EUの中で存在感を示すハンガリーとの間で、二国間関係、地域情勢、「自由で開かれたインド太平洋」など、諸課題に関し、率直な意見交換を行いたいと述べました。これに対し、シーヤールトー大臣からは、アジアで重要なパートナーである日本との協力を一層強化していきたい、日本企業の投資も歓迎している旨述べました。
- 両外相は、ハンガリー産生鮮豚肉の日本への輸入再開や日系企業のハンガリーへの進出等により、経済関係が進展していることを評価した上で、新型コロナウイルス感染症の状況を見極めつつ、良好な二国間関係を更に前進させていくことで一致しました。 また、茂木大臣から、2025年の大阪・関西万博へのハンガリーからの積極的な参加に期待を表明し、シーヤールト-大臣から、大阪・関西万博に参加したい旨の表明がありました。
- 両外相は、本年7月からV4議長国に就任するハンガリーと日本の間で「V4+日本」協力を一層推進していくことで一致しました。
- 茂木大臣から、「自由で開かれたインド太平洋」に言及しつつ、法の支配を含む基本的価値の重要性について述べたのに対し、シーヤールトー大臣からは、航行の自由含めこの地域におけるルールに基づく国際秩序の重要性について同意するとの発言がありました。
- 中国や北朝鮮等の地域情勢について意見交換を行う中で、茂木大臣から、海警法を含む最近の動向について深刻な懸念を表明し、両外相は、東シナ海、南シナ海情勢等について幅広い意見交換を行いました。両外相は、一方的な現状変更の試みに反対することで一致しました。また、茂木大臣から、拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求め、シーヤールトー大臣から支持を得ました。
(参考)V4(ヴィシェグラード4)
ポーランド(現議長国)、ハンガリー、スロバキア及びチェコによる地域協力の枠組み。1991年にハンガリーのヴィシェグラードで創設された。首脳、外相、高級事務レベルの対話に加えて、科学技術、第三国支援、防災、環境等の幅広い分野で「V4+日本」の協力が進められている。