報道発表
ミャンマー連邦共和国に対する円借款の供与
(事前通報)
1 対象案件の概要
(1)「新型コロナウイルス感染症危機対応緊急支援借款(投資促進・金融セクター開発プログラム・ローン)」【供与限度額300億円】
ミャンマーにおいては、新型コロナウイルスの感染拡大や防止のために行われている外出自粛、移動制限等により、経済状況が悪化しており、社会・経済の回復が課題となっています。
本円借款は、ミャンマーに対し財政支援を行うことにより、同国政府の新型コロナウイルス感染症にかかる経済対策を支援するとともに、同国の社会・経済の活性化を図りつつ、同国で課題となっている投資・貿易環境及び金融基盤の整備に資する政策・制度改善を通じて、同国の安定的な経済成長に寄与することが期待されます。
(2)「中小企業金融強化計画(フェーズ3)」【供与限度額150億円】
ミャンマーにおいて主要な経済主体である中小企業の多くは、金融機関からの借り入れによる資金調達が、借入条件等の制約から困難な状況にあり、経営の安定化や事業の拡大に必要な資金を十分に確保することができず、成長の大きな足枷となっています。また、新型コロナウイルスの感染拡大により、手元資金が十分でない中小企業は特に大きな打撃を受けています。
本計画は、中長期及び緩和的な担保条件による中小企業向けの資金の供与及び金融機関向けの能力強化支援を実施することにより、ミャンマーの中小企業金融に係る資金仲介機能の円滑化、及び中小企業の生産・投資の維持・拡大を図り、もって新型コロナウイルス感染症による経済的影響を緩和し、同国の産業及び経済の健全な発展並びに雇用維持・創出に寄与することが期待されます。
2 供与条件
(1) | 金利 | : | 年0.01% |
(2) | 償還期間 | : | 40年(10年の据置期間を含む。) |
(3) | 調達条件 | : | 一般アンタイド |
3 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大及びそれに伴う経済社会活動の停滞は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ本円借款を通じて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けるアジア・大洋州などの途上国における経済活動の維持・活性化に貢献することは、日本を含む世界経済を下支えする観点からも重要です。
4 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化及び国際社会・経済の回復と安定及び持続的発展に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく途上国を支援していきます。