報道発表

クック諸島に対する防災・減災能力強化のための支援
(無償資金協力に関する書簡の交換)

平成30年6月21日

1 本21日(現地時間同日)ニュージーランドの首都のウェリントンにおいて,我が方高田稔久駐クック諸島大使(ニュージーランドにて兼轄)と先方テレモアナ・ヤラ・クック諸島高等弁務官(H.E.Mrs. Teremoana Yala,Cook Islands High Commissioner to New Zealand)との間で,供与額2億円の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。

2 クック諸島は,その地理的環境から,海面上昇やサイクロン等の気候変動の影響による災害に極めて脆弱であると同時に,人口減少や離島の開発問題等の深刻な課題を抱えています。15ある島のうち13の島では幹線道路が未舗装のままとなっているなど,依然として開発は十分に進んでいません。また,高温多湿の環境下であることから施設・設備の劣化が早い上,自然災害が頻繁に発生するため,数年に1度はいずれかの島で大規模な施設・設備の修繕・整備が必要となっており,同国国民約2万人の生活に支障をきたしています。この協力は,主として,防災・減災能力を備えたインフラ整備等を促進するために必要な建機類等を供与するもので,同国の脆弱性の克服に貢献することが期待されます。

3 この協力は,5月18日及び19日に福島県いわき市において開催された第8回太平洋・島サミットにおいて,我が国政府が表明した支援の柱である「強靱かつ持続可能な発展の基盤強化」に資する協力(PDF)別ウィンドウで開くとして実施するものです。

[参考1]クック諸島基礎データ
 クック諸島は,面積237平方キロメートル(鹿児島県徳之島とほぼ同じ),人口約19,000人(2016年アジア開発銀行)。

[参考2]第8回太平洋・島サミット
(1)第8回太平洋・島サミット(PALM8)は5月18日及び19日に福島県いわき市において開催。16の太平洋島嶼国・地域及びオーストラリア・ニュージーランドの首脳級等が出席。クック諸島からはプナ首相兼外務・移民大臣が参加した。

(2)我が国は,PALM8において,(ア)自由で開かれた持続可能な海洋,(イ)強靱かつ持続可能な発展の基盤強化,(ウ)人的交流・往来の活性化の3つを柱として,今後3年間でこれまでの実績も踏まえた,従来同様の,しっかりとした開発協力の実施及び成長と繁栄の基盤である人材の育成・交流の一層の強化を表明。

 

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