報道発表

中根外務副大臣のアジア・中南米協力フォーラム(FEALAC)第8回外相会合出席(結果)

平成29年9月1日
中根外務副大臣のアジア・中南米協力フォーラム(FEALAC)第8回外相会合出席1
中根外務副大臣のアジア・中南米協力フォーラム(FEALAC)第8回外相会合出席2

 8月30日から31日(現地時間同日)中根一幸外務副大臣は,アジア・中南米協力フォーラム(FEALAC)第8回外相会合出席のため,韓国の釜山を訪問しました。訪問の概要は以下のとおりです。

1 アジア・中南米協力フォーラム(FEALAC)第8回外相会合
 中根外務副大臣は,8月30日から31日,釜山で開催されたアジア・中南米協力フォーラム(FEALAC)第8回外相会合に我が国政府代表として出席するため韓国を訪問し,スピーチを行いました。
 中根外務副大臣はスピーチの中で,アジアと中南米を結ぶ唯一のフォーラムとしてのFEALACを日本としても重視している,両地域の架け橋となるべく今後とも貢献していきたい旨述べました。
 また,8月29日の北朝鮮による我が国上空を通過する弾道ミサイルの発射は,断じて容認できず,我が国を含む地域及び国際社会全体の安全保障に対する,これまでにない深刻かつ重大な脅威であるとして,各国の理解を求めました。会議では,議長国である韓国をはじめ多くの国から北朝鮮の弾道ミサイルの発射等について重大な懸念が表明されました。

2 FEALAC外相会合に参加した各国政府要人との会談

(1)マリキ・シンガポール上級国務相
 30日,中根外務副大臣は,モハマド・マリキ・ビン・オスマン・シンガポール共和国上級国務相との会談を行いました。中根外務副大臣からは,経済関係を含む二国間関係を一層強化していくこと,2018年にASEAN議長国に就任するシンガポールとの間で,日ASEAN関係発展のためにさらに協力していきたい旨述べました。
 これに対し,マリキ上級国務相からは,昨年外交関係樹立50周年を迎えた両国関係がますます発展していることを喜ばしく思う,今後も二国間関係の強化および国際場裏でのさらなる協力に努めたい旨の発言がありました。
 また,両者は南シナ海問題や北朝鮮情勢についても意見交換を行いました。特に,北朝鮮問題については,マリキ上級国務相から,いかなる弾道ミサイルの発射も支持できない旨述べるとともに,国連安保理決議を遵守していく旨の発言がありました。さらに,中根外務副大臣から,拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めました。

(2)アグエロ・ホンジュラス外務・国際協力大臣
 30日,中根外務副大臣は,マリア・ドローレス・アグエロ・ララ・ホンジュラス共和国外務・国際協力大臣との会談を行いました。中根外務副大臣からは,近年,歴史的に良好な二国間関係が一層緊密化していることは喜ばしい,今後ともホンジュラスの発展のために尽力したい旨述べました。
 これに対し,アグエロ外務・国際協力大臣からは,日本のこれまでの援助に謝意が示されるとともに,今後も日本と様々な分野で協力していきたい旨の発言がありました。
 また,両者は東アジア情勢,南シナ海問題,北朝鮮情勢についても意見交換を行い,日本の立場についての理解を求めました。アグエロ外務・国際協力大臣からは,今般の弾道ミサイル発射を非難するとともに,北朝鮮が国際社会全体にとっての脅威である旨の発言がありました。さらに,中根外務副大臣から,拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めました。

(3)マリン・ニカラグア国際問題担当大統領府顧問
 30日,中根外務副大臣は,シッダールタ・フランシスコ・マリン・アラウス・ニカラグア共和国大統領府顧問との会談を行いました。中根外務副大臣からは,経済協力関係を含め,二国間関係を一層強化していきたい旨述べました。
 これに対し,マリン顧問からは,日本の長年の援助に謝意が述べられるとともに,今後とも二国間関係を強化するとともに,国際場裏においてさらに協力していきたい旨の発言がありました。
 また,両者は東アジア情勢,南シナ海問題,北朝鮮情勢についても意見交換を行いました。マリン顧問からは,ニカラグアは朝鮮半島の非核化を支持する旨,また,国連安保理決議を厳格に履行していく旨の発言がありました。また,中根外務副大臣から,拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めました。

(4)サルムサイ・ラオス外務大臣
 30日,中根外務副大臣は,サルムサイ・コンマシット・ラオス人民民主共和国外務大臣との会談を行いました。中根外務副大臣から,両国の「戦略的パートナーシップ」の強化に尽力したい旨述べるとともに,昨年ASEAN議長国であり,かつ次期FEALAC地域調整国となるラオスとの間で国際場裏においても一層連携していきたい旨述べました。
 これに対し,サルムサイ外務大臣からは,日本との伝統的な友好関係を嬉しく思う,日本の長年の支援に感謝する旨が述べられました。
 また,両者は,南シナ海問題,北朝鮮情勢についても意見交換を行いました。サルムサイ外務大臣からは,朝鮮半島において緊張が高まることは支持できない旨,また,国連安保理決議を遵守していく旨の発言がありました。また,中根外務副大臣から,拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めたのに対し,先方から支持を得ました。

(5)フォリー・アルゼンチン外務大臣
 31日,中根外務副大臣は,ホルヘ・マルセロ・フォリ-・アルゼンチン共和国外務大臣との会談を行いました。中根外務副大臣から,来年の外交関係樹立120周年に向け,二国間関係の機運を盛り上げるとともに,アルゼンチンが来年議長国を務めるG20サミットの成功に向け,協力していきたい旨述べました。
 これに対し,フォリー外務大臣からは,来年の国交樹立120周年を様々な行事で盛り上げていきたい,2019年にG20の議長国となる日本とともに,国際場裏においてもより協力していきたい旨の発言がありました。
 また,両者は,東アジア情勢,南シナ海問題,北朝鮮情勢についても意見交換を行いました。特に,北朝鮮問題については,フォリ-外務大臣から今般の弾道ミサイル発射を強く非難する旨の発言がありました。また,中根外務副大臣から,拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めました。

(6)ゴック・ベトナム外務副大臣
 31日,中根外務副大臣は,ハー・キム・ゴック・ベトナム社会主義共和国外務副大臣との会談を行いました。中根外務副大臣から,幅広い交流と協力に支えられて二国間関係が発展していることは喜ばしい,経済・貿易関係を含めさらに両国間の関係を強化していきたい旨述べました。
 これに対し,ゴック副大臣からは,信頼関係に基づいた伝統的な両国関係のさらなる発展を望む,経済・貿易関係の発展に努めたい旨の発言がありました。
 また,両者は,南シナ海問題,北朝鮮情勢についても意見交換を行いました。また,ゴック副大臣からは,今般の弾道ミサイル発射を強く非難するとともに,ASEANと連帯して北朝鮮問題に対処していく旨の発言がありました。さらに,中根外務副大臣から,拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めたのに対し,ゴック副大臣から日本の立場に共感する旨の発言がありました。

(参考)アジア・中南米協力フォーラム(FEALAC)(PDF)別ウィンドウで開く
 ASEAN10か国,アルゼンチン,ウルグアイ,エクアドル,エルサルバドル,オーストラリア,韓国,キューバ,グアテマラ,コスタリカ,コロンビア,スリナム,中国,チリ,ドミニカ共和国,ニカラグア,日本,ニュージーランド,パナマ,パラグアイ,ブラジル,ベネズエラ,ペルー,ボリビア,ホンジュラス,メキシコ,モンゴル(全36か国)


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