報道発表
マラウイに対する無償資金協力
「ドマシ教員養成大学拡張計画」に関する書簡の交換
1 本28日(現地時間同日),マラウイ共和国の首都リロングウェにおいて,我が方池田博次在マラウイ臨時代理大使と先方ゴダール・エドワード・ゴンドウェ財務・経済計画開発大臣(H. E. Mr. Goodall Edward Gondwe, Minister of Finance, Economic Planning and Development of the Republic of Malawi)との間で,19億4,700万円を限度額とする無償資金協力「ドマシ教員養成大学拡張計画」に関する書簡の交換が行われました。
2 マラウイでは,1994年に初等教育を無償化した結果,初等教育就学者数が急増し,それに伴い中等教育就学者数が増加傾向にあります。中等教育就学者の増加を受け,マラウイ政府は中等学校教員数を補うため,初等資格教員を中等教員として再配置を行ってきましたが,本来中等教育を教える資格を有する教員は中等学校教員全体の約5割に留まっています。そのためマラウイ政府は,マラウイで最大規模の初等教員養成校であったドマシ教員養成校を中等教員養成校とすることで,中等有資格教員数の拡充に取り組んでいます。しかしながら,一定の水準以上を保持する有資格教員は依然として限られており,質の高い中等教育を提供する教員不足が課題となっています。
3 この計画は,3年制のドマシ教員養成校を4年制に編成し,大学に格上げするための施設及び機材の整備を行うことを目的としています。この計画により,質の高い中等有資格教員の輩出を図り,それによってマラウイの基礎的社会サービスの向上に寄与することが期待されています。
4 我が国は第6回アフリカ開発会議(TICAD ⅵ)において,平和と安定の実現に向けた基礎造りとして教育及び職業訓練に取り組む旨表明(PDF)しており,この計画は同表明をマラウイにおいて具体化するものです。
(参考)マラウイ共和国基礎データ
マラウイ共和国はアフリカ南部に位置し,面積約11.8万平方キロメートル(北海道と九州をあわせた面積),人口約1,721万人(2015年,世界銀行),人口一人当たりの国民総所得(GNI)は340米ドル(2015年,世界銀行)。