報道発表

第9回ARF海上安全保障会期間会合

平成29年2月9日

1 2月8日,外務省は,ASEAN地域フォーラム(ARF)における具体的な協力の枠組みである海上安全保障に関する会期間会合(Inter Sessional Meeting on Maritime Security)を東京にて開催しました。

2 今回の会合では,日本,米国及びフィリピンが共同議長を務め,ARFメンバーの政府関係者や有識者等が参加しました。我が国からは,外務省,海上保安庁等の関係者が出席しました。

3 この会合の概要は以下のとおりです。

(1)「海上安全保障に関する意見交換」,「海上安全保障及び協力」,「航行の安全」,「海洋環境及び持続可能な開発」とのトピックで,海上安全保障の専門家等をスピーカーとして招待し,プレゼンテーションを交えて議論を行いました。

(2)我が国からは,自由で開かれ,安定した海洋と海における法の支配の確保は国際社会全体の平和,安定及び繁栄にとって不可欠である,この観点から,我が国は,自由で開かれたインド・太平洋の重要性を提唱してきている旨述べました。また,自由で開かれ,安定した海洋の保持のための課題として,特に,(ア)国連海洋法条約(UNCLOS)を含む国際法の遵守の重要性,(イ)海賊対策,及び(ウ)沿岸国の海上法執行能力向上支援及び海上法執行機関間の連携強化の3つを指摘し,我が国の取組に触れつつ,地域と世界の平和と安定,及び繁栄の確保に積極的に寄与していく旨述べました。

(3)今回の会合において,ARFメンバーの政策立案者及び実務者の参加を得て,ARFメンバーが直面する課題や脅威について,各国の最新の取組を踏まえた意見交換を行いました。この会合により,ARFメンバー,国際機関及び各地域枠組み間の連携が強化され,海上安全保障面における協力の更なる向上につながることが期待されます。

(参考)ARF海上安全保障会期間会合

 2008年7月の第15回ARF閣僚会合において設置が承認された海上安全保障に関するフォーラム。海上安全保障に関し,ARFメンバーが直面する課題や脅威につき対話や具体的協力を促進することが目的。

 現在は日本,米国及びフィリピンが共同議長を務めている(2014年8月~2017年夏)。


報道発表へ戻る