報道発表

パラオに対する無償資金協力に関する書簡の交換

平成28年10月12日

1 本12日(現地時間同日),パラオ共和国のコロールにおいて,我が方田尻和宏駐パラオ大使と先方ビリー・G・クアルテイ国務大臣(The Honourable Billy G. Kuartei, Minister of State of the Republic of Palau)との間で,供与限度額6億6,900万円の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。

2 パラオでは,水産業が伝統的な基幹産業として位置付けられており,海洋資源の持続的な開発を目的として養殖普及等に重点が置かれています。また,観光業も主要産業の一つであり,観光客の増加に伴い観光客の多くが食するシャコガイが資源の枯渇の危機に瀕しています。パラオで唯一シャコガイ養殖を実施しているパラオ海洋養殖普及センターでは,施設の老朽化に伴う取配水システムの能力低下や幼生飼育水槽等の破損や漏水等により,シャコガイ種苗生産に支障を来しています。今回の協力は,同センターの施設及び機材を整備することにより,シャコガイ種苗生産能力の強化等を図ることで,同国の経済社会開発に寄与することが期待されます。

3 我が国としては,パラオとの友好協力関係に鑑み,また,同国との国際的な課題における連携や同国の持続的経済成長を支援する観点から,引き続き同国に対する協力を進めていきます。

4 また,本件は,平成27年5月に開催された第7回太平洋・島サミットにおいて,我が国政府が支援を表明した重点分野である「産業振興・貿易投資促進」に資する協力として実施するものです。

(参考)パラオ共和国基礎データ
 パラオは,面積488平方キロメートル(屋久島とほぼ同じ),人口約2万1,000人(2014年,世界銀行),1人当たり国民総所得(GNI)は11,110米ドル(2014年,世界銀行)。


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