報道発表

スリランカに対する円借款に関する書簡の交換

平成28年10月10日

1 本10日(現地時間同日),スリランカのコロンボにおいて,和泉洋人内閣総理大臣補佐官及び先方ニローシャン・ペレーラ国家政策・経済担当国務大臣(Hon. Niroshan Perera, State Minister of National Policies and Economic Affairs)による立ち会いの下,我が方菅沼健一駐スリランカ大使と先方チャンドラ・エカナヤケ財務次官補(Ms. Chandra Ekanayake, Deputy Secretary to the Treasury, Ministry of Finance)との間で,総額331億3,700万円を限度とする円借款2件に関する書簡の交換が行われました。

2 対象案件の概要

(1)開発政策借款(民間セクター振興,ガバナンス向上及び財政健全化)(100億円)
スリランカは,2009年の内戦終結後,成長と投資に配慮した形での財政健全化に取り組んでいます。また,国際収支の改善,産業構造の高度化及び貿易の一層の促進等が課題となっており,中長期的な産業構造の転換を図る必要が生じています。
 この計画は,スリランカの民間セクター振興,ガバナンス向上及び財政健全化にかかる政策・制度改革の支援を行うものです。これにより,経済及び産業の競争力強化が図られ,持続的な経済成長の促進に寄与することが期待されます。

(2)アヌラダプラ県北部上水道整備計画(フェーズ2)(231億3,700万円)
スリランカでは,上水道普及率が45%と低い水準にとどまっており,2020年までに全国で上水道普及率60%を実現するとの目標を定めています。
 上水道が未整備である北中部州アヌラダプラ県北部においては,住民は水源を主に井戸水に依存していますが,井戸水の水源である地下水中のフッ素濃度は,同県北部の多くの箇所で水質基準値を超えている状況です。
 この計画は,アヌラダプラ県北部において上水道施設を整備するものです。これにより,安全な水の供給及び上水道の普及が図られ,対象地域の公衆衛生の向上及び生活環境の改善を通じた経済成長の促進に寄与することが期待されます。

3 供与条件

(1)開発政策借款(民間セクター振興,ガバナンス向上及び財政健全化)

金利年1.4%
償還期間25年(7年の据置期間を含む。)
調達条件一般アンタイド

(2)アヌラダプラ県北部上水道整備計画(フェーズ2)

金利年1.4%(コンサルティング・サービス部分は年0.01%)
償還期間25年(7年の据置期間を含む。)
調達条件一般アンタイド

(参考)スリランカ民主社会主義共和国基礎データ
 スリランカは,面積約6万5,607平方キロメートル(北海道の約0.8倍),人口2,067万人(2014年,スリランカ中央銀行),人口1人当たりの国民総所得(GNI)は約3,400米ドル(2014年,世界銀行)。


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